Q&A: 大人がピアノコンクールにチャレンジ、目標設定はどのように?
19年09月
Q: 大人がピアノコンクールにチャレンジするとき、どのように目標を設定をしていくのがよいですか?
大人がピアノコンクールに参加するときには、各々のピアノ教室の方針に加え、何よりも本人の意志の尊重や仕事の都合などを考慮する必要があると思います。そのような中で、どのように目標、ゴールを設定していくのがよいと思われるでしょうか?ご自身の教室で今行っている方法について、あるいは一般論でのそれについてでも構いませんので、具体的にお聞かせください。よろしくお願いします。
ピアノ教室.net編集部からの質問
A:ピアノの先生の回答
(先生のそれぞれの立場とタイプから回答)
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フクロウ・タイプ (学問的、または知恵ある意見を述べたい先生の立場からの意見 |
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ウサギ・タイプ (楽しい雰囲気を大切にする先生からの意見) |
その生徒さんのお考えを尊重し、それに沿って目標を設定することが何よりも大切だと思います。ある生徒さんにとっては本気で入賞を勝ち取ることが目標でも、他の生徒さんにとっては「楽しい腕試し」だったり、「とにかく人前で弾いてみたい」といったことが目標だったりするからです。ですから、その大人の生徒さんの考えをよく聞いて話し合い、その方に最も適した目標を設定して差し上げるのがピアノ教師の務めだと思います。そうすれば結果に関わらず、コンクールを受けることがきっとその後のその生徒さんの糧となると考えますので。
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ネコ・タイプ (独自の意見を言いたい先生の立場からの意見) |
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ウシ・タイプ (目標に向かって地道な努力が大切と考える先生の立場からの意見) |
お子様と違って大人の場合、なんとなくダラダラと取り組みがちになってしまうかと思いますが、ゴールを定め(コンクール当日)、一日あたり取り組める練習量を設定し、1か月くらい前に人前で弾く機会を設ける、など、細かい目標設定をすると良いと思います。
また、周囲の人にもコンクールを受けることをアピールすることによって、理解・協力も得やすくなるのではないでしょうか。
昨今では年齢を問わず初心者から上級者まで全ての方に発表の場があり、見回せばどこにでもチャンスは広がっています。いきなり参加するのはハードルが高いかも知れませんが、私は課題曲を弾いてみませんか?とお話します。課題曲はピアノ歴、演奏スタイルの好みなど、良く考えて設定されています。そろそろこんな曲が弾けるかな?の目安になります。さらうだけなら只ですし。そこから先については人それぞれです。お料理や手芸など、うまく出来た時、インスタするかしないか分かれるように、弾けてから参加するしないは分かれていいかと思います。参加してくださった場合、当然合否があり、明暗もあるでしょうが、それはゴールではなく、通過点と考えてほしいです。参加する一番のメリットは、審査員の先生方から講評をいただけることです。長所短所を踏まえてどういう点に気をつけて練習していくかご指摘いただき、それを受け入れることで伸びていきます。一般論で言うと、食べてくれる人がいれば料理は上手になります。見られている女性は多分綺麗になります。コンクールがどうしても嫌という方には、私はお願いします。誰か身近な方ひとりでも一匹でもいいので、その人のために弾いてあげてください、と。
埼玉県東松山市上唐子『わたなべピアノ&ソルフェージュ教室』
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犬・タイプ (真面目で親しみやすい先生からの意見) |
大人がコンクールにチャレンジすることは、大いに賛成です。
自分の今の力がわかり、舞台で演奏して多くの人に自分の演奏を聞いてもらえるのが良い勉強になり、上達していきます。
習っている先生と違う先生からコメントをいただけたり、審査していただける機会は、コンクールしかないと思います。
時間をかけて作品に向きあい、テクニックを磨き、人前で演奏できるレベルに努力することは、いい勉強になります。
それに結果がついてきたら幸せですね。
やまもとピアノ教室
山本 理紗
基本的に、大人の生徒さんの場合は自分自身で目的や目標、弾きたい曲などがあってピアノを習いに来られる方がほとんどです。そのため、子どもの生徒さんと比較して方向性があらかじめ明確になっているケースが多いです。
そのため大人の方は講師からの提案というより、ご自身でコンクールへの参加を希望される場合が多いため、比較的目標設定などはしやすいと感じています。
子供との一番の違いは、大人の場合は目標を明確に決めた方がよいという点です。
ただ出場できたから、経験になったというだけではなく、たとえば「全国大会で入賞する」や「●●賞を取る」などはっきりとした目標を一緒に定めておくと自然とそれまでの道筋が見えてきます。
仕事との兼ね合いについては、ご自身で調整していただいているので特に困ったという声を聞いたことはありません(もともと、ご自身の都合の良いスケジュールで管理して来てくださっているので。)
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クマ・タイプ (母性的、甘えさせてくれそうな先生の立場からの意見) |
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シマウマ・タイプ (優雅さと優美さをもって指導したいと考える先生の意見) |
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キリン・タイプ (のんびりした先生からの意見) |
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馬・タイプ (活動的で、パワーを与えてくれそうな先生からの意見) |
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羊・タイプ (平和的でおとなしめの先生の意見) |
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ライオン・タイプ ( 権威的、きびしい先生の立場からの意見) |
アマチュアの部になりますが、曲の解釈は自分で勉強して作り出せると思います。テクニックは、ピアノ科の先生の、指導が必要だと思います。