Q&A: ピアノの先生自身が考える理想の「ピアノ教室」とは?
18年11月
Q: ピアノの先生自身が考える理想の「ピアノ教室」とは、どんなものでしょうか?
先生ご自身が考える理想のピアノ教室とは、どんなイメージや意義をもったものでしょうか?もちろん、現実はそう上手くはいかないものです。しかし、現実や今の課題、難しさは無視してください。あくまで、こうあるべきだ、こうあってほしいという理想を、できるだけ具体的にイメージ豊かに語ってください。もちろん、一般的な意見ではなく、先生個人が考えるビジョンや理念、理想の姿でもかまいません。ぜひ、具体的にお聞かせください。
ピアノ教室.net編集部からの質問
A:ピアノの先生の回答
(先生のそれぞれの立場とタイプから回答)
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フクロウ・タイプ (学問的、または知恵ある意見を述べたい先生の立場からの意見 |
市川市でピアノレッスンをおこなうエムジック音楽教室です。
私が考える理想の音楽教室は次のような項目を満たす教室です。
1. 保護者や生徒さんと信頼関係が築けている
2. ピアノからスタートし、多角的に音楽を学ぶ生徒さんが多い
3. 幅広い年齢の生徒さんが在籍している
4. 発表会のほかにおさらい会など発表の場がある
5. コンクールや受験、伴奏挑戦などを月報で共有している
ちなみに当教室では、
1. メールやLINEなどでも相談を寄せていただける風通しのよいレッスン環境
2. ソルフェージュや作曲、音楽の歴史などに興味をもってさまざまな知識を求める好奇心旺盛な生徒さんが多い
3. 園児さん~大学生、大人の方まで満遍なく生徒さんが在籍
のように、3つの条件は達成しています。
4. 「発表の場」については、習い事の多い現代っ子にとっては難しいと思い、仕方のないことかと思っています。
実は、過去に発表会とは別におさらい会を実施したことがあるのですが、
・出演できないことに恐縮される保護者の方
・気を遣って無理に参加してくださる生徒さん
など、参加不参加、どちらも無理をしている方が一定数いらっしゃるように感じられて数年で中止しました。
それ以降は、基本的に年一回の発表会開催のみをおこなっています。タイミングや機会があれば、またやってみたいですね。
5. 「情報共有」についても、プライバシーの問題など現代的な観点から控えています。
そもそも、ピアノに取り組む姿勢は人それぞれに素晴らしく、コンクールに入賞したから、伴奏に選ばれたから優れているというわけではありません。
ですが、日常的なレッスンで達成できたこともお知らせしていくと、
・◯◯ちゃんはここまで進んでいるのにこの子は!
・なんでお兄ちゃんは褒められて僕が褒められないの?
などと無用なもやもやを招くのではとも思います。
また、個人情報保護の観点で
・Mちゃんが伴奏に合格しました!
・Sさんがピアノサークルで《月の光》を弾きます!
と名前を伏せると、距離を感じてしまって月報としての役割を果たさなくなりそうです。
また、共働き世帯の多い中で、学校のプリントのほかに読み物を渡すご負担も考えて作成は遠慮しています。
この2点を除けば、当教室は生徒さんに恵まれて非常に良い状態で運営できていると日々感じています。
ピアノ教師にとって最も必要とされる資質は、生徒に対する愛情と思い遣りの心です。
ピアノを習いたいと考える生徒さんご本人や親御さんの願望は、それぞれ異なりますので、それら全てに応えるには、教師側の柔軟性と多様性、および相当な知識と経験が必要とされます。
ですから、場合によっては、「自分より適した他の先生の元で学ばせる方が、その生徒のためになるのではないか」と思われる状況になることも避けられません。
伝統的なクラシック音楽のメソッドで育っていた生徒さんが、突然ジャズに鞍替えして親を当惑させたなどは、多くの先生方がご経験のことでしょう。
そうなった場合、自分の利益より、生徒さんの将来を優先させて、手放すことが出来るピアノ教師が素晴らしいということは、言う間でもありません。
ウィステリア・ピアノクラスでは、こちらからの押し付けではなく、生徒さん個人の願望にお応えすることを、教室の理念としております。
初心者から専門家を目指す方まで、幅広く対応しておりますので、
お気軽にお問い合わせ下さいね。
https://www.piano-k.net/profile/profile0000000787.html
廣岡ピアノスタジオ
ペース・メソッドコンサルタント
ペース・メソッドをお勧め
色々探してたどりつきました。34年になります。
音楽のトータルを初歩から上級まで一貫性をもって教えてくれます。世界でも類まれな優れたピアノ教育法です。
はじめから
・偏らない様々な様式と時代の音楽を提供
・拍を正確につかむ訓練
・創造性を養う
・初歩でも簡単な即興演奏ができる
・音楽で物語を演奏するレッスンが入っている
・音楽のからくりを教える
・アンサンブルが楽しめる(社会性)
先生は
毎時間教えるテーマの概念をとり出して伝える
要点を絞る
生徒は
上記2点を踏まえてレッスンに臨む
保護者には
復習によって定着することの大切さを伝え家の練習を習慣づける
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ウサギ・タイプ (楽しい雰囲気を大切にする先生からの意見) |
生徒が飽きず楽しむレッスンだと思います。そのためにもその子の好きなこと得意なことを見つけてレッスンに活かしていくべきと思います。
「理想のピアノ教室」には、当然ながら「理想のピアノ教師」の存在が欠かせないので、ここではその「理想のピアノ教師」について書かせて頂きます。
「小さい子供の頃ピアノを習っていたけれど、レッスン時間中ただひたすら音階ばかりを弾かされ、すごく嫌だった」
「曲の途中で間違うと先生から大声で叱責された上にたたかれ、ピアノには苦しい思い出しかない」
「自分が5,6歳のころ、母がまだ2,3歳の妹を連れて2時間近くかけてピアノ教室に通わせてくれた。けれどその先生が、『教室ではトイレを使ってはダメ』と言ったので、トイレを我慢するのが苦痛だった。その教室は住宅街にあり近くにお店などなく、一番近い駅まで20分くらいかかったと思う」
これらは私が実際に聞いた昔のピアノの先生の「驚くような本当の話」の数々です。誤解のないように申し上げますが、もちろん昔の先生すべてがこのような先生だったわけではなく、すばらしい先生もたくさんいらっしゃいました。しかし上に書いたような先生の生徒であった知人たちは一様に、今も心に「ピアノにまつわるなまなましく辛い思い出」をかかえていて、そのことが私をとても悲しくさせます。このことから私は、「そんな辛い思い出を残すピアノ教師にだけはなるまい」と固く決意し今日に至りました。長く交流できている生徒さんが多いのは、この決意のお陰かも知れません。
ですから私の考える「理想のピアノ教師」とは、教えているその時ではなくとも、何年か、あるいは何十年か後に(音楽を続けていてもいなくても)、「ピアノは楽しかった」、「あの先生は一生懸命教えてくれ、自分の上達を喜んでくれた」-------こんなふうに思い出してもらえる教師です。もしその“かつての教え子”がその時人生に悩み立ち止まっていたとして、「自分が再び前を向いて歩きだしたら、あの先生はきっと喜んでくれるだろう」-------そう思ってもらえたならこんなにうれしいことはなく、それこそ教師冥利に尽きるでしょう。そのような理想の教師になれるよう、これからも精進していきたい――――そう強く思います。
オンラインンピアノレッスントモピアノ教室
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ネコ・タイプ (独自の意見を言いたい先生の立場からの意見) |
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ウシ・タイプ (目標に向かって地道な努力が大切と考える先生の立場からの意見) |
ブリランテピアノ教室
中須賀和子
私の考える理想のピアノ教室とは、生徒も親御さんも先生も三者一体になって子供のピアノの上達のために皆で頑張れる人たちの集まりです。
親だけが、先生だけが一生懸命でも肝心の子供にピアノを上手に弾きたいという気持ちがなければ、所詮無理な話です。
けれども楽器も用意しない親御さん、まだ未就学のお子さんなのにレッスンに付き添わない親御さん、教室に通わせていれば弾けるようになると考えて家でのフォローが皆無の親御さんが多すぎる様に思います。
勿論子供本人の熱心さが一番大切ですが、次は親御さんの熱心さに掛かってくると思います。
熱心で頑張る生徒とそれに協力を惜しまない親御さんであれば、自然と講師もやる気が出ますし、熱心に教えたくなるものです。
そういう生徒が多ければ多いほど、回りも影響されて、それほどでもなかった生徒さんもあんな風に弾きたいと思う事になり、もっと頑張る気持ちが出てくるのです。
ピアニストにならなくても専門の大学に進まずともピアノが上手な方は世の中に沢山います。
例え趣味であっても、上手く弾けるに越したことは無く、その為には努力しかない事をもっと分かって頂きたいと思っています。
ピアノのレッスンを保育所代わりに使おうとしている親御さんや楽器も用意せずに習わせようとする親御さんは論外です。
少なくともピアノを子供に習わせようとするならば、最低限の親の勤めは果たして頂きたいと切に思います。
そんな方が一人もいない、生徒さん全員が前向きに向上心を持って努力し、それを応援して協力を惜しまない親御さんの集まり。
そして講師は期待に応えられるように頑張る。
それが私の理想とするピアノ教室です。
私は、生徒さんが自立して音楽やピアノを楽しめるように力をつけられるピアノ教室を目指しています。
ピアノは、鍵盤を弾けば音が出る楽器ですが、曲や弾く人の気持ちに合った音を出すには、日頃の練習やレッスンでの指導が不可欠です。その為生徒さんが小さい場合は、お母様やお家の方のご協力も必要になってきます。時には思った通りの練習が出来ずに親子ゲンカの元になってしまう習い事でもあると考えています。
つまずいた時、辛い時に話をきいたり励ましたり、弾ける楽しさを味わえるまでサポートする事を心掛けています。すぐに結果が出す、というよりは何年もかけて地道に努力する力を生徒さんが身につけた後、ピアノだけではなく他の分野でも良い成果が出てきた時に共に喜び合えるピアノ教室にしたいです。
生徒さんのピアノレッスン履歴を世界のどこにいても、先生が生徒さんの許可を得れば確認出来るシステムがあれば、短期レッスンでも効率よくレッスン出来ると思います。
親の転勤で1年など短期間レッスンや、海外から帰国した生徒を見る機会がありますが、以前の先生の方針を知り、次の転居先の先生に引き継ぐ事が迅速に出来ないかなぁといつも感じております。
自分がピアノを弾いているのは何故だろう?
ふとつまづいた時やナーバスになった時に考えてしまいがちなことではないでしょうか?
それぞれが目的と目標をもってメソッドに取り組み、教師のレッスンを受ける。
この曲が弾きたいから
先生と連弾がしたいから
まちがえなかったら褒めてもらえるから
どんな目標でもいいと思う。
そのためには時間を掛けるときも必要である。
実際、小室にはボルテージが上がったときに「まとめ弾き」のように訪れる生徒もいる。
いくつもの質問事項や自分が調べたことを披露してくれたり、こちらが学ばせて頂くことも少なくない。
それはのびのびとした大地でゆったりと過ごす牛のように外をぼんやりと眺める時もあるかもしれない。
ただ弾くだけが音楽やピアノではないと考えている。
何故ならそれは音であり楽しくはないからである。
私は上手くなるだけがレッスンではないと思っている。
かといってダラダラ過ごすためにレッスンにきてもらっては困ります。
どんな小さなことでも音楽に取り組む姿勢は忘れないで頂きたい。
レッスンは相手との約束である。
初心もコツも忘れたら牛のような教師がモグモグするように噛み砕いて一緒に悩み、思い出したらいいと思う。
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犬・タイプ (真面目で親しみやすい先生からの意見) |
私の考える理想のピアノ教室は、「先生自身が音楽に対して高い理想を持ち研鑽を続け、その姿を見て生徒も努力をする教室」です。
やはり音楽に終わりはなく、一生勉強だと思うので、たとえ先生という立場になっても学び続ける姿勢は大切だと思います。
先生という立場にあぐらをかき、勉強をしなくなってしまったら、先生自身の引き出しが少なくなり、レッスンもつまらないものになってしまうでしょう。
ピアノのレッスンは「楽しい!」と生徒が感じられることが大切だと思います。生徒がレッスンを楽しいと感じられるかどうかは、先生の技量にかかっています。
先生が常に学ぶ姿勢を忘れずに研鑽を続け、引き出しの数が多ければ、それだけ楽しいレッスンを提供できると思います。
たまに、「弾けなくたって楽しければいいじゃん」という先生がいますが、それは違うと思います。弾けないのに楽しいわけがありません。ピアノは弾けてこそ楽しいのです。その楽しさを教えるのが先生の役目だと思います。
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クマ・タイプ (母性的、甘えさせてくれそうな先生の立場からの意見) |
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シマウマ・タイプ (優雅さと優美さをもって指導したいと考える先生の意見) |
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キリン・タイプ (のんびりした先生からの意見) |
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馬・タイプ (活動的で、パワーを与えてくれそうな先生からの意見) |
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羊・タイプ (平和的でおとなしめの先生の意見) |
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ライオン・タイプ ( 権威的、きびしい先生の立場からの意見) |
その他・タイプ (その他の考え方とタイプの先生)