【うまく弾けちゃうアドバイス】 メルマガ・バックナンバー 09年4月21日
■今日のメルマガ執筆者
『浦川陽子ピアノ教室』
浦川 [愛知県知多郡東浦町]
「楽譜が早く読みたいのに、読めない。」
ピアノ指導をしていて、こんな問題を抱える生徒さんがけっこういらっしゃいます。
おもに、ピアノを習い始めたばかりのお子さんや、大人からピアノを始めた方々です。
楽譜、早く読める様になりたいですよね。だって、自分のお気に入りの曲が、どんどん弾けるようになりますから。
そこで今日は、わたしがピアノを指導する際に教室で使っているツールとその使い方を、ご紹介しましょう。
これを使いこなせば、どんどん楽譜を早く読めるようになりますよ!
教室で実際にツールを使っている様子 |
ただし、楽譜を早く読むといっても、音符やリズム、和音などいろいろな要素があります。今回は、「音読み」に焦点をあてます。まずここを改善するのが、楽譜を早く読むための第一歩だと考えるからです。
もし、今、あなたやあなたのお子様がこんな状況で悩みを抱えているなら、試してみる価値ありです。
・音符を読むとき、楽譜の五線に指をおいて、ド、レ、ミと数えてしまい、時間がかかる。
・新曲をもらった時うれしいけど、”ああ、また譜読みしなくっちゃならない。どうしよう~”と思ったりしてしまう。
さて、そのツールをご紹介する前に、まず、どうして早く読めないのか、考えてみましょう。
小さなお子さんの場合は、まだ楽譜慣れしていないこともあるでしょう。それから、大人になっても読めないのは、ある意味賢くなってしまっているからです。「音符は五線で順番に規則正しくあがっていくから、数えればわかる。」と、いつまでも数え読みをしているので、すぐに読めるようにならないわけです。
ですから、
「見てすぐわかる」
これが、重要。
つまり、反射的に、すぐそれとわかるようにしなければならない。
たとえば、「掛け算の九九」。
「七八」を答えるとき、七の段を順番に「七一が7、七二14・・」と順番に考えて答えはだしませんよね?
「七八56!」
と、即答できる。
・・・はずです。
ここで、もし答えにつまったなら、
その方は、ちょっと恥ずかしいけど、こっそり「掛け算九九表」をチェックしましょ。
さてさて。
話はもどって、少なくとも、小学校の頃、即答できるよう訓練したはずです。
音符の読み方も、これと同じなのです。
「掛け算の九九」と同じ要領で、少しずつ訓練するだけ。それで、音符がどんどん読めるようになりますよ。
では、その訓練のためのツールをご紹介しましょう。
【音符カード】
※ 上記リンクを右クリックし、「対象をファイルに保存」を選択後、ダウンロードしてください。その後、プリントアウトします。
この音符カード、アナログのぬくもりを伝えるため、あ・え・て、手書きにしております。
このカードの音域は、3オクターブです。1オクターブはドからドまで8音、3オクターブでドからドまで22音。まずは、このくらいは、数えずに読めるようにしたいものです。
3日に1音の割合で、五線を数えずに読めるようになれば、2ヶ月ほどで3オクターブ全部読めるようなる計算です
ただし、すでに読める音符もあるとおもいます。たくさん読める音符がある方は、当然、覚える音符は少なくなってラクになります。
では、具体的に音符カードの使い方です。
【音符カードの使い方】
1. まず、音符カードを1枚1枚ばらばらにします。
2. 次にカードの裏に何の音か書いておきましょう。
3. 五線を数えずに完璧に読める音符を選びます。
4. 残りのカードから1枚選んで覚えます。(たとえば、ト音記号のラなら第2間にあるので2階のおうちという様に場所で覚える。)
5. 選んでおいた完璧に読めるカードにその覚えたいカードを混ぜてシャッフルし、それがすぐ読めるようにします。
6. できるようになったら、ピアノでカードの音を弾いてみます。(正しい鍵盤の場所が わかるかな?これは大事!)
先生: 「はい、この音なんでしょう?」 |
はじめは、ト音記号とヘ音記号を分けて読んだほうがいいかもしれません。できるようになったら混ぜてみてください。
時間を計ってだんだん早く読めるようにしてみてください。そのとき、絶対に五線で数えないようにしてくださいね。
もちろん、だれでも音符をたくさん、しかも早く読めるようになりたいです。でも、「急がば回れ」。
もし1枚の音符カードに3秒かかったら、それはしっかり覚え直した方がいいでしょう。だから、読みにくい音符を最初から何枚も含めるよりは、1枚ずつ足していったほうが、結果的にはしっかり読めるようになると思います。
ただし、継続した訓練が必要。1日3分でかまわないので、毎日取り組んだほうが、忘れなくていいとおもいます。日にちをあけすぎると、以前せっかく苦労して読めるようになった音符が、読めなくなってしまいます。ほんの少しでいいので、できたら毎日読みましょう。
私の生徒さんの場合、小さい子は、習い始めの1音からこのカードを使っています。出てくる音符の数が少ないうちにやってあげると、負担を感じることなく覚えられるようです。
でも、カードではなく、五線ノートに音符を書いた宿題ですと、生徒によっては答えを記憶してくる子がいました・・・ これだと、意味をなさなくなります。しかし、カードだとシャッフルして毎回違う問題になるので、しっかり音を覚えているかどうか、確認できます。
小さい子であれば、2週間程度で1音ずつ覚えていけば、1年足らずでスラスラ読めるようになるに違いありません。
もしお母さんで楽譜が読める方は、子供にクイズを出すかんじで、いっしょに遊びながらやってみてください。
「どっちが早く読めるか、勝負!」
こうやって競えば、親子でカナリ盛り上がりそうです!
学習と同時にコミュニケーションもとれますから、一石二鳥。
あ、お母さんには、ひとつ注意です。
そのときは、子供だからって、けっして手を抜いちゃダメですよ。
真剣に、熱くなってください。
手を抜いたのがわかると、子供がシラケます。
お母さんが真剣に、ムキになってやることで、子供の学習意欲に火がつく。
このことを、忘れないでくださいね。
この音符カードが、楽譜の苦手なピアノ学習者のお役立てばとてもうれしいです。
『浦川陽子ピアノ教室』
浦川 [愛知県知多郡東浦町]
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