子供の自宅でのピアノ練習は、電子ピアノでもよいか?

ピアノ教室運営者(ピアノ講師)にアンケート調査を実施いたしました。子供の自宅でのピアノ練習は、電子ピアノでもよいのかどうか、当サイト登録のピアノ教室運営者から回答を得ました。

2013年7月




最近は、電子ピアノが普及してきています。

そうなると、お子さんの自宅のピアノ練習は、電子ピアノでよいのかどうか悩まれる方も多いと思います。

今回は、それについてピアノ教室運営者(ピアノ講師)にアンケートを行いました。

回答者は、このサイトに登録している全国のピアノ教室運営者(ピアノ講師)の方々です。

以下がアンケート結果です。


質問: 子供の自宅での練習は、電子ピアノでもよいとおもいますか?








上図のように、 「よいとは思わない」が、41%ともっとも多くなりました。
次に、「よいと思う」が、32%と続きます。

このことから、ピアノ教室を運営しているピアノ講師の約4割が、子供の自宅での練習に電子ピアノを使用することを本来良いことではないと強く考えていることがわかりました。

ただし、「よいとは思わない」や「どちらともいえない」と回答した中には、現状では電子ピアノの使用はやむを得ないと考えていたり、状況によっては電子ピアノが有用であると認めている講師が非常に多く、電子ピアノの使用を前向きにとらえようとしている傾向が見られました。

それらの割合と「よいと思う」の割合を合わせると、本来はアコースティックピアノでの練習が理想的だと思いつつも、電子ピアノの使用を肯定的に受けいれようとしているピアノ講師が、全体の8割にのぼることも同時にわかりました。

以下は、それぞれの理由について主なものです。



「よいとは思わない」の理由
・アコースティックピアノとは音色、響き、タッチ感がまったく違う
・電子ピアノだと、弾き方が荒くなったり、悪いクセがつく
・電子ピアノの生徒は、強弱など音のバランスが悪い
・電子ピアノでは、細かいニュアンスがだせない
・アコースティックピアノとは、構造的にまったく違う
・導入期に、きれいな音を感じ取るという音感教育ができない
・幼児期から電子ピアノだと、手にしっかりした筋肉がつかない
・中期以降の表現方法やペダルの習得段階になると、電子ピアノの練習だと良い結果にならないことが多い


「よいと思う」の理由
・住環境、経済的な事情のため。
・音色を変えたり、リズムに合わせたり、電子ピアノにしかできないことがある
・電子ピアノの限界を理解した上でなら、使ってもよい
・指導の仕方によっては、アコースティックピアノと同じような弾き方ができる
・安くて古く、状態の悪い中古ピアノを買うよりはいい
・生のグランドピアノにより近い重さの鍵盤、ピアノタッチのものを選べば問題ない
・電子ピアノでも、読譜が学べたり、ピアノの楽しさは味わえる
・全員音大にいきたいわけではないので、趣味ならよい
・上手になってくると、本人が自然にアコースティックピアノを求めるようになる
・保護者がアコースティックピアノと電子ピアノの違いをきちんわかっていれば電子ピアノでもよい
・どちらにせよ、結局は生徒のやる気と練習量しだい
・最近は、電子ピアノでもタッチがリアル
・電子ピアノを買うなとは、なかなか言えない


「どちらともいえない」の理由

・本来はアコースティックピアノが理想だが、住環境等の理由により電子ピアノもやむを得ない
・住宅事情や目標などがそれぞれあり、状況を見ながら決める
・どんな状況でも工夫しだいで効果的な練習はできるが、電子ピアノでは学べないことも確かにある
・グランドピアノ、アップライトピアノ、電子ピアノなどは、状態やメーカーによってタッチも響きも違う
・理想はグランドピアノだが、ポピュラーを弾く場合などは電子ピアノにもそれなりの良さがある。



理想はアコースティックピアノだが、住環境、経済的事情からやむを得ない

前述の通りですが、これらの理由から、多くの教室運営者(ピアノ講師)が、理想的にはピアノの練習はアコースティックピアノがよいと考えていることがわかります。

そして、電子ピアノの使用は、どちらかというと消極的賛成、条件付きで賛成という方が非常に多くなっています。

住環境、経済的事情からやむを得ない、或いは多彩な音色などの使い方、機能を限定した使い方ならよいと考えている講師が多数でした。

生徒の半分以上が電子ピアノを使っているピアノ教室もあるといったように、今は電子ピアノが広く普及しています。そんな中、残念だが電子ピアノの練習も認めざるを得ない。そして、そうならもっと積極的に電子ピアノの良さもみていこう、うまく扱えるようにしようと、前向きにとらえている講師も多いようです。

以下、これに関連する回答を、一部そのままご紹介します。
ピアノ講師の方々の努力の一端がうかがえます。


良いも悪いもこれだけ普及してしまったら、買うなとはなかなか言えないと思います。
住宅事情を考えても、電子ピアノでないと練習できない場合も多いと思いますし、将来プロを目指してピアノを始める方は、初めから電子ピアノは圏外、練習環境も整っていると思われます。
そうなると、電子ピアノで良いから買ってください、となるのが順当なような気がします。
教える側が普段電子ピアノで練習していることを頭においてレッスンすれば良いのではないかと思います。
私は行きつけの楽器店で、各メーカー、たくさん試弾させていただいています。
電子ピアノのことは分かりません、ではないようにしようと思っています。
なので、買うときには、ご家族の方にもお薦めのもの、できれば避けたほうがよいものを説明するようにしています。



デジピ購入の生徒さんにはピアノのはハンマーが弦をたたくところをお見せして、電子ピアノとの根本的な音の成り方の違いを説明します。ペダルも同様に踏んで見せ、「なぜピアノだと、音が豊かに広がりのある音になるのか」ということを説明します。


本来のピアノのレッスンと遠くかけ離れた、そんな現実との葛藤もありましたが、そういった社会状況を受け止め、それに合わせてこちらも柔軟に対応しなければいけないと今では思っています。
そういう生徒さんに対しては、
・表現、テクニックというところにあまり重きをおかない(おけない)
・アンサンブルを多く取り入れて、音楽の楽しさを体験してもらう
・発表会などの本番が近くなってきたらレッスンの空き時間に練習に来させる(一時しのぎですがやると違います)
などの対応をしています。




アコースティック絶対派と乗り換え可能派

クラシック音楽を中心とした伝統的、古典的ピアノ作品を練習する上で、アコースティックピアノが電子ピアノよりも優れているとの意見は、アンケートの回答から疑いの余地はありませんでした。

しかしその中で、最初は電子ピアノで練習を始め、後にアコースティックピアノに乗り換えてもよいかどうかについては、意見の違いが見られました。

最初からアコースティックピアノで練習しないと、音の微妙なニュアンスの表現を含めた音楽性やきちんとした弾き方のテクニックが身につかないと主張する、いわばアコースティック絶対派とでもいうべき講師が存在します。

その一方で、後で乗り換えたとしても、音楽性やテクニックは十分カバーできるといった、乗り換え可能派の講師もいます。

その考え方の違いがなぜおきるのかについては、 いくつか要因がありそうです。

まず、ピアノ音楽やピアノ指導をいかなるものとしてとらえるかという、指導者としての大きな価値観に左右されていることが挙げられます。

それに加えて、 講師がどれだけ電子ピアノのことを理解し、限界を知った上で指導できるかどうか、そして後々アコースティックピアノへの乗り換えを見据えて適切に導くことができる力量があるかどうかも、影響しているようです。

実際に乗り換えが成功するかどうかは、このような講師の価値観、能力に加えて、生徒個人の資質、嗜好性もかなり影響してくることは言うまでもありません。

以下では、これに関連するアンケート回答を【アコースティック絶対派】と【乗り換え可能派】に分け、一部そのままご紹介します。


【アコースティック絶対派】

電子ピアノではピアノの奏法は習得できません。
ボリュームで音量がかわってしまうため、実際のピアノでどんな音量が出るかわからず、いつまでたっても強弱がつけられない、左右のバランスが取れないなどの弊害も出てきます。
またアクションもないプラスチックの鍵盤ですし、押すと反応してしまうので、ピアノでは実際に音が抜けてしまうようなタッチでも電子ピアノでは音が出てしまいます。
ですので、レッスンしたことが家での練習ではできず、なかなか直りません
何せ電子ピアノはサンプリングされた音ですし、響きがありません。
あげればきりがないですが、私は子供のうちから本物に触れてほしいと思っています。



音感教育が最も大事なのは、導入期です。
自分の出している音が綺麗なのか、そうでないか、それは、両方の音を聴いて、確かめてみないとわかりません。
ですから、小さいお子様、習いたての初心者の方ほど、本当はいい楽器を使うことが望ましいのです。
いい耳をつくることは、心地よい音を目指して、丁寧なタッチと音楽性を引き出す一歩となるからです。

レッスンでは、必ず具体的に弾き比べをしながら、どちらがいい音か、音楽的に美しいか、生徒さんが判断ができるように努めますが、ご自宅での練習においてはその違いを感じにくく、音質へのこだわりよりも、早く譜読みさえできればいいと思ってしまう生徒さんがいます。

譜読みができたら、その次の段階は、音楽づくりです。
そこからが音楽の醍醐味なのです。
いい音を出すために、柔軟でしっかりした指づくりと、ピアノの創造性、その過程の奥深さを学ぶ楽しさを味わうためにも、可能であれば小さいうちから是非いいピアノで練習することにこだわって頂きたい、というのが教師としての本心です。



興味を持ったらいつか大きくなって本当のピアノを買おうと仰る親御さんの意見には反対です。
まず電子ピアノでスタートを切ったお子さんは手の筋肉がつきません。本物の木の鍵盤になると指が立たなくて、速い曲となると家では出来たはずが転んでつぶれます。
強弱や音と音のフレーズ感、当然音楽性やタッチは学ぶことが出来ません。多感な何でも吸収成長できる年頃なだけに非常に勿体無いです。




【乗り換え可能派】

お子様が、小さい間は、電子ピアノで、自分が物足りないと感じたならば、そこで考えてもいいんではないでしょうか?



レッスンを続けていかれる中でピアノを購入したいと嬉しいご報告をいただくこともありますから、無理にお勧めはしていません。
私にとってはまずは音楽を好きになってくれることが大切で、電子ピアノでも家で楽しんで弾いてくれるならそれでもいいと思います。



長期的に考えたら、絶対にNOです。
やはり本物でしか、練習出来ないこと、
タッチや響きを聴くことがたくさんあります。
しかし、初めの取っ掛かりとして、まずは電子ピアノから…
という考えは否定は出来ません。
私が目指すのは、1人でも音楽好きが増えること。
本物は買えない、でもまずは電子ピアノだったら手が届く…
そんな方は、頭ごなしに「電子ピアノではダメです」とは言いません。
でも、長く続く人は必ず、レッスンをしていくうちに、電子ピアノでは
物足りなくなっていきます。



初期の段階の時は、まだそんなに色んな面で影響はありませんし途中で嫌になり止める方もいらっしゃるので、高いお金を出してせっかく買ったピアノが何の意味にもならない事になってしまう可能性も…。ですが、だいたい中期頃からは表現の出し方やペダル勉強もする事になるので電子ピアノでは鍵盤のタッチやペダルも本物のピアノと異なる所があるので、どちらかといえば電子ピアノより本物のピアノの方が良い結果になると思います。


色々なことに興味をもって成長してほしい幼少期に高価なピアノを買い与えると、好奇心の対象が音楽から他のことに移った時、「せっかくピアノを買ったんだから練習しなさい。続けなさい。」などと親御さんから言われ、却って音楽嫌いになってしまう可能性も捨て切れません。
電子ピアノではタッチや表現に制約が出てきますが、物足りなくなったらお子さんがレベルアップしたと考えて、アップライトピアノに買い替えることを検討しても決して遅くないと私は思います。




子供や親にきちんと説明しなければ・・・ ピアノ指導者の苦労

ピアノ指導者は、当然アコースティックピアノと電子ピアノの違いを、理屈や実感としてよくわかっています。

しかし、まだ物事がよくわからない子供やかつてピアノを習ったことがないような両親は、どこがそんなに違うのかよく理解できないことがあります。

そのギャップをなんとか埋めなくては・・・ そこから、ピアノ指導者としての葛藤と苦労が始まります。

今ここで自分が子供や親にきちんと伝えなければ、彼らはピアノに対してずっと間違った認識をもったままになるのではないか。そういった危機感や指導者としての責任感が入り混じった思いも、アンケートの回答からうかがえます。

また、楽器の違いを理解させながら指導しないと、長期にわたる実際の指導や両親とのコミュニケーションが非常にやりにくくなるという現実的な問題も背景にあると考えられます。


以下、これに関連するアンケート回答の一部です。


ピアノ本来の音色や、タッチは(アコースティック)ピアノでしかえられない感覚があり、レッスンのときだけではそれをなかなか体感できない。
しかし、実際問題、住宅事情や経済的なことから、ピアノでないとだめ、ということは私はいえない。
ただ、電子ピアノの場合、(アコースティック)ピアノとは違ってタッチひとつとってもまったく違うものであることを、保護者に認識してもらう必要がある。


長期的に考えたら、絶対にNOです。
やはり本物(のピアノ)でしか練習できないこと、例えばタッチや響きの感覚など、たくさんあります。
しかし、初めの取っ掛かりとして、まずは電子ピアノから… という考えは否定は出来ません。
私が目指すのは、1人でも音楽好きが増えること。
本物は買えない、でもまずは電子ピアノだったら手が届く…
そんな方には、頭ごなしに「電子ピアノではダメです」とは言いません。
でも、長く続く人は必ず、レッスンをしていくうちに、電子ピアノでは
物足りなくなっていきます。
もちろん、始めからアップライト等を準備してレッスンに来る生徒さんのほうが上達も早いし、長くピアノを愛してくれると思います。
そのご家庭の状況を聞いて、誰が本物ピアノ購入に消極的なのか、金銭的、物理的問題があるのか、よくお話を聞きます。
その上で、電子ピアノではテクニックも表現も限界があることを親御さんに伝えます。



住環境などでアップライトは置けないが、ピアノを習いたい、という希望の生徒は多いです。音楽環境の裾野を広げるという意味では、アップライトのようなアコースティックピアノ可の住環境の生徒のみ受け入れ、ほかは切り捨てるというのは現実的ではないでしょう。
電子ピアノでもコンクール入賞している子もいますし。

指導者としては、アップライト以上のアコースティックピアノと電子ピアノの違いを十分理解した上で生徒や保護者にもその違いを伝え、その上でできるだけ親身になって生徒の住環境にも配慮しつつ最善の策を取れるよう、楽器選びに助言すべきだと思います。
生徒の練習環境を把握することは大切です。




各ご家庭の考え方や事情もあるので強くは言えませんが、楽器店から頂いた電子ピアノと生ピアノの違いについての冊子やDVDを貸し出したり、毎月のお便りに違いやそれぞれの特徴を書いて載せたりしています。小学校入学してから買い替えを考え様と思いますと言って下さる方もいらっしゃいました。細かいタッチ等を考えると絶対に生ピアノを…と思います。


「ウチは賃貸マンションなので」などと言われてしまうと、何も言えず。また「すでに電子ピアノを買いました」と言われた後、「ピアノに買い換えてください」とは言えません。その一方で、ママ友同士の会話で「子供のピアノは電子ピアノで十分よ」などと言っているのを耳にすると、その間違った認識を変えるのは私たち指導者の指導方法なのだと思います。指導者が小さい子供にはまだ奏法については言わなくても良いという考えを持ちながら指導をしていると、親は楽器の違いに気づかないのではないでしょうか。



電子ピアノの上手な活用には、良い指導者の手ほどきがあれば理想

ピアノ講師の多くが、アコースティックピアノと電子ピアノの違いについて、子供や親によく説明する必要があると感じていることは、先にふれました。

こんどはそれを子供(生徒)側の立場からいえば、それらの構造や演奏法の違いについて指導者が適切なタイミングで説明し、上手に手ほどきができるかどうかは、重要な意味をもちます。そのことが、その後、子供が電子ピアノを練習の道具として最大限活用できるかどうかの決め手になるとも言えそうだからです。

もしグランドピアノのような本格的なアコースティックピアノを弾くことをみすえた適切なアドバイスと手ほどきが受けられれば、 電子ピアノでの練習も捨てたものではなさそうです。

以下でアンケート回答をされた方々は、まさにそんなことを感じさせてくれるピアノ指導者のようにみえます。


ピアノと電子ピアノは鍵盤楽器のくくりでは同じなのかもしれませんが、根本的な造りが違うので 生徒さんには違いの説明を交えながらレッスンをしております。

違いは明確で、タッチ感・音色が一番分かりやすいのですが、電子ピアノの生徒がレッスンに来て嬉しそうに弾いているのははっきりと感じられます。

小学校3・4 年生くらいには はっきりと手がピアノか電子ピアノなのかタッチの違いが分かりだします!

生徒さんがピアノ専門の道に進路を希望されるのであればピアノの事を知り尽くす意味で、ピアノを用意する必要があると思います。

一方 保育士の道で必要であるとか、生涯学習につなげる趣味としてのものであれば、お好きな鍵盤楽器で!とお伝えします。

一人ひとりの 一生の友になるようなピアノの学習環境づくりができることが大事だと思われます。



デジピ(電子ピアノ)購入の生徒さんにはピアノのはハンマーが弦をたたくところをお見せして、電子ピアノとの根本的な音の鳴り方の違いを説明します。ペダルも同様に踏んで見せ、「なぜピアノだと、音が豊かに広がりのある音になるのか」ということを説明します。

大切なのは、レッスンでデジピではなくグランドピアノを弾くための指や手首や腕のフォームを覚えて帰っていただくこと。

家で同じ楽器がないのはもったいないし、お気の毒ですが、イメージトレーニングが上手にできるお子さんなら、レッスンに来るたびに違いに気が付くようになるでしょう。

たまに、楽器店でレンタルグランドを借りて練習している生徒さんもいらっしゃるようです。

私の場合はデジピは置物同様で全く弾くことはありませんがあの弾きにくさの中でも、しっとり歌い、ころころした音で弾けたら、かなり完成度の高い演奏に仕上がっているという基準を自分で作っています。

デジピにはデジピの良さがありますから、音をクリアに表現したいポピュラーなんかから、入ったら自分のデジピも好きになれるかもしれません。
楽器を否定するのではなく、その楽器ならではの良さを楽しめるゆとりがあるといいですね。




電子ピアノを買うか、はたまたアコースティックピアノを買うか、それが問題だ・・・

何度もふれている通り、ほとんどのピアノ講師が、ピアノを始める際にはアコースティックピアノが理想的だと回答しています。

しかし、マンションの条件等により電子ピアノしか選べないような状況の方は別として、実際に購入する時には、電子ピアノかアップライトピアノかどちらにするか迷うといったケースも考えられます。

例えば、電子ピアノといっても木製鍵盤で10万円以上する高級機種もありますし、アップライトピアノといっても中古で状態がそれほどよくない場合もあります。

また、電子ピアノとアコースティックピアノのどちらを選ぶかで、その後のピアノ教育効果が異なってくることは既に回答者である多くのピアノ講師が指摘しています。

そのため、我が子にとって、ピアノ教育上、どちらが最良の選択になるのだろうと迷う場合もあるでしょう。

そういった選択に迷う場合に役立つよう、電子ピアノとアコースティックピアノそれぞれのメリットとデメリットを後でまとめています。

以下では、その前に、電子ピアノとアコースティックピアノのそれぞれの良さについて、ピアノ講師が回答した中から参考になるものを選んでご紹介します。


【アコースティックピアノ肯定派の意見】

①打鍵の感覚が全く違うので。
アコースティックの楽器は正しく弾けるとスコーンと抜ける感じがする(気持ち良く指がヒットした感覚があってストレスがない)が、電子楽器は硬いゴムを叩くような感覚ですぐそこに限界がある(抜けないで行き詰まりを感じる)ように思います。
寸法は合わせているはずなので、やはり材質と機構の違いだと思います。
②響きが全く違うので。
耳を使って弾けるかどうかは上手になるために大きいと思います。自分に跳ね返ってくる音を聞く習慣そのものが電子楽器使用では身に付きません。全ての音がきれいかどうか聞かなければなりませんが、特にペダルの使い方には下手さが顕著に表れます。




価格が手ごろであること、騒音防止や住宅事情によってはやむを得ない場合もあるので電子ピアノでもよいとは思うが、できれば生ピアノが望ましい。
1、電子ピアノは楽器の中で共鳴しない為、倍音を響かせる勉強ができない。音楽とは、空気を振動させ、ホールを振動させ、伝えるものなのに、それがない。サンプリングされた音しかでない為、タッチの差による音色の勉強ができない。
右手のメロディーを響かせる為に、左手もちゃんと弾いて、その倍音に乗って右手を弾くことができない。=左右のバランスが取れない
2、連打の機能がグランドピアノ程ではない為、レガート奏法を学びにくい
ピアノにはジャックがあって次の打鍵に備えているため、鍵盤が完全に上に上がる前に鍵盤を再度叩いても音が出る=鍵盤の中で弾く、ともいうが、電子ピアノにはそれができない為、どうしても上から叩く奏法が多くなる。したがって綺麗なレガート奏法はできにくい
3、ぺダリングにおいてダンパーの上げ下げが見えない為、細かなぺダリングは習得しにくい
4、ピアノは低音ほど、鍵盤の重さが重くなるが電子ピアノはあまりそういうものはないため、実際のピアノで演奏すると左手をしっかり演奏できない
5、電子ピアノは故障すると部品交換ですまないことが多く、何代も買いつないでいくことにる。対してピアノは良いピアノを買えば50年持つ。長い目で見ると、安いとは言えない。




【電子ピアノ肯定派の参考意見】

住宅事情を考えれば電子ピアノを希望されるのも当然のことかと思います。最近は電子ピアノでもタッチがリアルなものが出回っていますので、生徒さんにはなるべくピアノに近いものをお勧めしています。

電子ピアノで練習しても良いと思う理由は三つあります。
ちなみに当教室では出張レッスンも承っており、電子ピアノのお宅にも伺っています。
まず、住環境と練習時間の確保の観点から申し上げると、電子ピアノの利点はたくさんあると思います。
一般の楽器が不可とされる住居でも、電子ピアノならばある程度大目に見てもらえますし、音量調節に加えて消音機能がついていますから周りの住民への配慮ができます。
最近はアップライトのピアノも消音機能を付加することができますが、鍵盤を弾く音は電子ピアノに比べて重く、床や壁に振動が伝わって迷惑になることもあります。
もう一つの理由は、経済的なことです。色々なことに興味をもって成長してほしい幼少期に高価なピアノを買い与えると、好奇心の対象が音楽から他のことに移った時、「せっかくピアノを買ったんだから練習しなさい。続けなさい。」などと親御さんから言われ、却って音楽嫌いになってしまう可能性も捨て切れません。
電子ピアノではタッチや表現に制約が出てきますが、物足りなくなったらお子さんがレベルアップしたと考えて、アップライトピアノに買い替えることを検討しても決して遅くないと私は思います。
電子ピアノはきれいに使えば下取りをしてくれますから、多少購入の足しになります。また当教室もそうですが、大体の講師は購入に際して相談にのってくれると思いますので、吸音パネルなど音漏れ軽減策も含めてご相談すると良いでしょう。
三つ目は、電子ピアノの音色の変化を利用した練習やレッスンの提案です。
これは、私が生徒、講師両方の立場から経験していることですが、電子ピアノに備えられている数種類の音色を切り替えて、ピアノの曲に取り組むのです。私が生徒として習っていた時は、小学校3年生まで電子ピアノでしたが、弾くのに飽きてくると音を切り替えて課題の曲を練習していました。そうすると目先が変わって集中力を保てましたし、曲調によって似合う音色とそうでない音色があるということも自然と学ぶことができました。
講師になってからは、電子ピアノで練習されている生徒さんには、コラール風の練習曲をオルガンの音色で弾いてみたら?などとアドバイスしています。
また、指使いでフレーズの音をつなぐ大切さが理解できない生徒さんも、サスティン系の音で曲を弾くことによってメロディの美しさに気づき、通常のピアノ音でもつなげて弾くよう努力してくれます。
ペダルを踏むのを面倒くさがるお子さんも、残響のある音色で一曲弾くと、ペダルの必要性を理解してくれますので、電子ピアノは「ピアノの代替品」ではなく、音楽の豊かさを教えてくれる良いツールになり得ると私は思っています。

エムジック音楽教室  宇野智子


現在の住宅事情を考えると絶対にアップライトを用意してください、とはいえません。
確かにアップライトを持っているお子さんのほうがタッチもしっかりしており上手ですが、お父さんが転勤族でどうしてもアップライトが買えない、という生徒さんでもとても上手にピアノを弾いています。

私の教室では電子ピアノを買うのであれば
①絶対に88鍵あるもの
②安価なものはかわない
③ピアノメーカーからでているもの
④できるのであれば木製鍵盤のもの

を購入するように勧めています。
しかし音大受験を少しでも視野にいれている場合は最低でもアップライトにしてください、といっています。

変に古くて安い中古ピアノを買うよりはいいと思います
上達に必要なのは高級なピアノではなく1日にどれくらい練習するかが重要だと思っています。




私はアメリカでミュージシャンとして活動しているので、その影響もありますが、アメリカでは、ピアニストよりも、「キーボーディスト」のプロの方が圧倒的に多いです。
もし、クラシックを習い、クラシック音楽を目指すのであれば、ピアノの方が良いでしょうが、違う場合、キーボードでも良いと思います。

キードーディストでも注意する点は、やはり鍵盤のタッチです。
生のグランドピアノにより近い重さの鍵盤を選べば、問題ありません。
安いアップライトピアノの方が、音が荒れており、鍵盤も軽く、癖のある鍵盤のアップライトピアノも多いです。

鍵盤のタッチや指の感覚ならば、
グランドピアノ > それなりのアップライトピアノ > それなりのキーボード > 安いアップライト > 安いキーボード

キーボードの場合、88鍵は必須です。
また、色んな音色が出るキーボードや、ダンパーペダル(サステインペダル)以外のペダルも要りません。
つい先日、私の生徒にオススメした電子ピアノは88鍵、ダンパーペダル付きで4万円くらいだったと思います。

アメリカのプロのミュージシャンで始めからピアノで練習してない人は沢山いるので、必ずピアノでないといけない訳ではないと思います。

ただし、クラシックを自分のプレイのルーツとしたい場合はピアノで練習する事が絶対です。

私はプロのピアニスト、キーボーディスト、オルガニストとしてアメリカで仕事をしていますが、私もキーボード育ちで、キーボードで練習しています。




アコースティックピアノと電子ピアノのメリット、デメリット


以下では、ピアノ講師の回答に基づき、アコースティックと電子ピアノそれぞれのメリットとデメリットをまとめています。


【アコースティックピアノ(グランド、アップライト)】


メリット

・響きが豊かで音感教育によい
・タッチがよく、微妙なニュアンスが表現できる
・指でしっかり弾く訓練になる
・将来音楽大学へなど、プロへの対応もできる

デメリット

・値段が高い
・環境によっては、音が周囲に迷惑になる
・単音しかでない
・リズム機能がない



【電子ピアノ】

メリット

・ヘッドフォンにより、いつでも周囲を気にせず音を出せる
・音色を変えたり、リズムに合わせたりできる
・電子ピアノでも、アコースティックピアノの鍵盤に近い重さとタッチのものもある
・ポピュラーピアノには向いている

デメリット

・アコースティックのように自然な響きを出せないため、音感教育に不都合がでやすい
・弾く強さやタッチによって、アコースティックのような表現の変化をつけにくい
・鍵盤が軽くやわらかい電子ピアノだと、指でしっかり弾く訓練ができない
・クラシックピアノには不向き




これから購入するときのポイント

アンケートによるピアノ講師の回答、それから上記のメリット・デメリットなどを参考に、これからアコースティックピアノか電子ピアノかのいずれかを購入する際、その選び方のポイントになる点を以下に挙げます。

一般的に、どうしても環境、あるいは経済的都合優先で、ピアノを選びがちです。
しかし、いくら習い事とはいえ、子供がピアノを習うことはりっぱな教育です。そうである以上、やはり教育的観点からピアノを検討することも忘れるべきではありません。

その点については、ピアノ講師がアンケート回答でもっとも気にかけている点でもあります。

以下に挙げた点について、総合的にじっくり検討することで、より良い選択ができます。

・予算
・どこに置くか
・音を出しても周囲に迷惑がかからない環境か
・アコースティックピアノのメリット、デメリットを知る
・電子ピアノのメリット、デメリット(限界)を知る
・保護者や子供が、ピアノレッスンに何を求め、将来ピアノにどう関わっていきたいのか
・電子ピアノに対してピアノ講師がどの程度理解し、ピアノ教育の観点から指導上どのように対応しているかを知る




ピアノを弾いてみたい・・・ そんな子供の気持ちの芽を摘んではいけない

ピアノ講師のアンケートから、昨今は、子供の家庭ではアコースティックピアノを使いたくてもそれができない様々な事情が伝わってきます。

それに対して、多くのピアノ講師が、とても歯がゆい思いをしています。
本当は、電子ピアノを禁止にしてしまいたい気持ちも、アンケート回答から見え隠れします。

しかし、それによって、子供のピアノへの思いを断ち切ってはいけないと考えるピアノ講師も多数います。

そこからは、ピアノ教育の火を消し去っていけないという教師としての純粋で切実な思いが感じられます。

以下は、そのような回答の一部です。


昔と事情が違う今は、マンション住まいも多く、ピアノを持てない現状は仕方ないと思います。ホンモノのピアノが置けないことによって、(子供が)ピアノに触れる機会をまったく奪ってしまうよりは、電子ピアノでも、鍵盤に触ったり音を感じることができた方が、ずっと子供にとってプラスになると感じます。


以下にはアンケートの際にピアノ教室運営者の方々からいただいたそれぞれの選択肢の理由について、一部をそのまま掲載しています。
ピアノ講師さんのナマの声、ホンネも見え隠れしていますので、ぜひより良いピアノ教室とのお付き合いにお役立てください。



『電子ピアノでよいとは思わない』の理由

電子ピアノの子は、綺麗に弾くことができない。
一つ一つの音を、たたくように弾くので困っています。



良いとは思いません。
最低ラインでもアップライトピアノで練習して頂きたいです。やはりタッチ、音色ペダリングが違いますもの。
とはいえ、住宅事情が許さないのも分かりますけどね(-_-;)


耳を育てるという面で
電子ピアノでは美しい音しか出ないから
耳が鈍感になると思うので。

そして、結局タッチもいい加減になるし
脱力も身につかないと感じます。

耳が育たないと
美しい演奏はできないと思います。



やはり、ピアノ奏法を身に付けたいのであれば、電子ピアノは不可だと思います。
電子ピアノとピアノの違いを知ると、指導者として、「電子ピアノでも良いですよ」「電子ピアノでも大丈夫です」とはいえないです。
現実問題おけない生徒さんは仕方ないと思いますが、なるべくピアノを用意して頂けるよう、保護者を方にはお話しています。

電子ピアノはどんなタッチで弾いても音色が変わらない、倍音が出ないというのが問題ではないでしょうか?



よほど耳や感覚の良い子で無いと
タッチ、及び音色が定着しない。
また、自分の出した音色に無頓着になる。

この様な理由から良いとは思いません。

でも「音読み」など割り切って使うのは便利ですし
家庭事情で仕方が無い場合もありますから
「電子ピアノ=入会を断る」なんてことはしません。

レッスンでそれをカバーする為の練習に時間をかけて
なるべく正確なタッチや音色を覚えてもらいますが
正直ロスは多いです。

電子ピアノの生徒さんたちは
レッスンで出来ていた事が自宅での1週間で
音読み以外は後退している事に気がついて
本物のピアノを欲しがる子が多いですね。



アコースティックピアノでないと、倍音が聞こえず、聴く耳が育たない。


ピアノ弦が響いて、ピアノ響板~ボディが共鳴しているという最も大切な物理的条件を体感できない電子ピアノで練習し続けても、鋭い感性や美意識、高度な聴力感覚は一切発達しないと断言できる。

単に鍵盤を叩くというフィジカル面でのトレーニングにはなるかもしれないが、この側面は音楽的創作の主役とはならない項目だ。むしろ、不必要にフィジカル技術面だけが発育してしまうのは、危険である。なぜならそれは、まるでカネの使い方を知らない人間が不必要に金持ちになる「成金趣味」に等しいからだ。



グランドピアノが置ける環境が最も好ましいですが、家庭の事情や環境があります。せめてアップライトピアノを使っていただきたい。
表面的な読譜と演奏のみを行いたいなら、電子ピアノで十分でしょう。 
楽器の仕組みを知ることで、自分が出せる音色が増えます。
そして耳を良く使い、自分の音を受け入れることができます。
ただ「音、リズムが合っている」という次元ではない世界を学べます。
私は個人的には、ピアノ技術習得希望者は「探求者」であってほしいと願います。
<ピアノ教室しんじゅ>


ピアノがない場合仕方なくおもいますが
指の感触、音の出方がピアノとでんしぴあのでは
まるで違うこと。
多くの方は気づいてもらいたいところです!

ずーっと長く続ける意思や、環境が許されたら
是非ピアノは宝です!
私はピアノ販売者ではないですがピアノ教室を
開いていてほんとに痛感してます!


ピアノと電子のタッチは全く違うので、最初に違うタッチのもので練習してしまうと、変な癖がついてしまい、アコースティックで癖をとっても家でまた変な癖がつく繰り返しで、上達はないと思います。


私が子供の頃は友達の家に遊びに行くと、アップライトピアノが大体ありました。高度成長時代の象徴だったらしいですが作りも重厚で、象牙の鍵盤は黄色かったけれど弾きやすかったです。
時代は変わり、現在教えている生徒はグランドピアノは1人、アップライトピアノ4人、電子ピアノは8人自宅で練習しています。
コンクールに出るレベルならグランドピアノが自分の音を良く聞くという点で必要だと感じます。
初心者でも古くても良いので、アップライトピアノは欲しいです。打鍵力が電子ピアノではつかないし、音の響きが全くちがいます。
しかし実際問題として続くか続かないかわからないピアノにそんな大金をかけられない。というピアノ未経験の保護者が大半で、体験レッスンに来られて、「電子ではないピアノをできればご用意ください。」と伝えると「無理なので趣味で教えている先生の所で習います。」とおっしゃった方が5人はいました。私も楽器店で教えている訳ではないし、続くかどうかもわからないのでそれ以上は言えません。
今の時代は色々な習い事があり、毎日習い事のかけもちをしているようなお子様もいます。そう考えると電子ピアノでも仕方がないのかなぁと思います。でもピアノの魅力はやはり電子ピアノでは出せません。だからピアノを始められる方には、電子ではないピアノをおすすめし続けます。


私自身、やはり生ピアノの方が良いと思っていますが、現実としては難しい様です。

最近は、キチンとした出所の中古のピアノをお勧めする事が増えました。(楽器店が扱う中古です)しかし、下の子のお昼寝中に練習なので、学校から帰り色々用事を済ませてから練習なので、ピアノは重さが…電子ピアノなら生より軽いから、金銭的にリーズナブルだから…等の理由を良く言われます。
ピアノは欲しい、けど子供が何才までピアノに通うか分からないので、主人も電子ピアノならリーズナブルなので購入を考えても良いとも言われます。
電子ピアノを使用している生徒は、レッスンに来て生ピアノでの演奏の時、音のバランスが悪い様に思います。強弱も気になります。おうちで練習する時は、出来るだけヘッドフォンを使わない様にお願いしています。
各ご家庭の考え方や事情もあるので強くは言えませんが、楽器店から頂いた電子ピアノと生ピアノの違いについての冊子やDVDを貸し出したり、毎月のお便りに違いやそれぞれの特徴を書いて載せたりしています。小学校入学してから買い替えを考え様と思いますと言って下さる方もいらっしゃいました。細かいタッチ等を考えると絶対に生ピアノを…と思います。


現在は、音の問題など主に住宅事情で、生徒さんの中にも電子ピアノを使用する方が多くおられます。

物理的には、電子ピアノでも譜読みなどの基本練習は可能だと思います。
ただ日頃、生ピアノか、電子ピアノか、迷うまでもなく、ヘッドフォンなどで昼夜問わず練習が可能で便利ということで、検討の余地なく、電子ピアノを選択する方が非常に多いことを、残念に感じています。

ピアノらしい音が出るならどちらでも同じ、或いは、生ピアノは高いし、置き場も取るし、習いたての子どもだからまだこの程度で充分、と考える方が多いのです。
もちろん、やむを得ない事情で、という場合もありますから、無理強いはできませんが、小さいお子さんだから必要ない、というのは間違いだと思います。

教室の生徒の中にも、電子ピアノで練習している方は多いので、あまり声高には言いにくいのですが、電子ピアノは生のピアノとは構造的に全く違います。
指先に感じるタッチの感覚、音色の変化などが、自宅で練習していても、あまり感じられないという弱点があります。

レッスンではグランドピアノを使用するので、もちろんそういった点の指導もしますが、最近では技術が進み、タッチに重みを持たせたりしてアコースティックピアノに似せた電子ピアノ、或いは音そのものが意外にいい電子ピアノなども出ており、電気で音を出しているにもかかわらず、それなりに気分よく弾けてしまうものなどもあります。
つまり、電子と生の決定的な違いに気づかないまま、習い始めの大事な導入期を過ごしてしまうことになります。

本来ピアノは、タッチによって綺麗な音にもきたない音にもなりうる楽器です。音量に関係なく、鍵盤をピンポイントで押し込むように丁寧に打鍵すると、まろやかな美しい音が出ますが、無神経に叩きつけるように弾くと、キンキンした平べったい嫌な音になります。
それは、構造上必然的に変わるものです。
きたなく弾けばきたなく聴こえる、それが、電子ピアノには(ゼロではありませんが)とても少ない。もともとが自分だけで出している音ではないですから、特に小さなお子様の場合、双方の違いに気づきにくいのです。

音感教育が最も大事なのは、導入期です。
自分の出している音が綺麗なのか、そうでないか、それは、両方の音を聴いて、確かめてみないとわかりません。
ですから、小さいお子様、習いたての初心者の方ほど、本当はいい楽器を使うことが望ましいのです。
いい耳をつくることは、心地よい音を目指して、丁寧なタッチと音楽性を引き出す一歩となるからです。

レッスンでは、必ず具体的に弾き比べをしながら、どちらがいい音か、音楽的に美しいか、生徒さんが判断ができるように努めますが、ご自宅での練習においてはその違いを感じにくく、音質へのこだわりよりも、早く譜読みさえできればいいと思ってしまう生徒さんがいます。

譜読みができたら、その次の段階は、音楽づくりです。
そこからが音楽の醍醐味なのです。
いい音を出すために、柔軟でしっかりした指づくりと、ピアノの創造性、その過程の奥深さを学ぶ楽しさを味わうためにも、可能であれば小さいうちから是非いいピアノで練習することにこだわって頂きたい、というのが教師としての本心です。

※田村ピアノ教室



ハンマーを飛ばして弦に触れて出す音と、機械で出す音には大きな差があると思います。音色の差などを教えようとした時に、家で練習しているピアノで大きな差が出てきます。
まず電子ピアノの場合は、聴く耳が育ちません。
大きな音、弱い音といった強弱はつきますが、大きくても、われない、たたかない、響きのある音を作るためには注意深く聴く耳と集中力が必要だと考えています。
また細かい音符が出てきた時に、指の鍛えられ方が違うため、電子ピアノの子は転んだり、音が弱かったりということを感じる場合が多いです。
そのため、生徒にはできるだけピアノを用意するように話しております。


①打鍵の感覚が全く違うので。
アコースティックの楽器は正しく弾けるとスコーンと抜ける感じがする(気持ち良く指がヒットした感覚があってストレスがない)が、電子楽器は硬いゴムを叩くような感覚ですぐそこに限界がある(抜けないで行き詰まりを感じる)ように思います。
寸法は合わせているはずなので、やはり材質と機構の違いだと思います。

②響きが全く違うので。
耳を使って弾けるかどうかは上手になるために大きいと思います。自分に跳ね返ってくる音を聞く習慣そのものが電子楽器使用では身に付きません。全ての音がきれいかどうか聞かなければなりませんが、特にペダルの使い方には下手さが顕著に表れます。



幼児期の成長時期にちゃんとしたピアノで練習して頂き、筋肉をつけることと、音色の種類うような練習を心掛けたいので、絶対に最低でもヤマハ・カワイのアプライトピアノを使用して欲しいです。

勿論、中古で良いので購入して欲しいです。



やはり タッチが大きな要因です
音が鳴るまでの千分の一秒が 電子ピアノで再現できるとは到底思えません
あとは 音色ですね
様々な音色は電子ピアノでは恐らくつくれません。


初期の段階の時は、まだそんなに色んな面で影響はありませんし途中で嫌になり止める方もおいでるので、高いお金を出してせっかく買ったピアノが何の意味にもならない事になってしまう可能性も…。ですが、だいたい中期頃からは表現の出し方やペダル勉強もする事になるので電子ピアノでは鍵盤のタッチやペダルも本物のピアノと異なる所があるので、どちらかといえば電子ピアノより本物のピアノの方が良い結果になると思います。


今は、ピアノの習い事の優先順位が下がっていると感じます。
何かをやめるとなったときに、一番に上がるのがピアノのようです。
昔は、ピアノを習うと言ったら、まずはピアノを買うという発想でしたね。
現在は、習い事も多様化し、すぐに結果が出るものが良しとされる傾向にあり、長く続けてこそ結果がでるピアノなどの習い事は、どうしても、一番にやめる候補に挙がってしまうようです。

ということで、練習するのはピアノか電子ピアノか。

そりゃあもちろん!!!
ピアノです。

ピアノ教室ですもの。ピアノで練習しなくては、何も身に付きません。
何も、というのは決して大げさではなく、本当にそう思うからです。

ただ、だからと言って、電子ピアノの方は教えないという、そういうスタンスではありません。
経済的な理由や、環境の事情などで、現在は仕方ない側面もあります。

その点は、こちらも受け入れ、教える内容も、ピアノで練習している方とそうでない方、同じように教えています。

レッスンに通ううちに、理解していただいて、ピアノ購入に至ればよいですが、そうでないと、どうしても、習得内容に差が出てきますね。残念ですが。

なるべく、こちらもピアノで練習することの大切さを伝えはしますが、それ以上のことは言いません。
仕方ありませんから。

でもやはり、ピアノで練習してほしい。

昔ピアノを買ったけど、眠っている、物置になってしまっている方も多いです。

ピアノを買うということは、相当覚悟のいることであり、ハードルの高い習い事であることは間違いないようです。

それで、電子ピアノになってしまうんでしょうけどね。
もっと言うなら、お月謝をお安く設定してある教室が人気のようです。



自宅での練習は電子ピアノでは不十分です。
タッチの面で、いくら性能のよい電子ピアノでも限界があります。音楽表現が乏しいです。
たくさんの電子ピアノが出回っているなか、生徒のほとんどが電子ピアノであることが、現状ですが。


アコースティックピアノと電子ピアノでは、タッチが違います。
レッスン生で、電子ピアノの生徒は、「家では弾けたのに」と、よく言います。
電子ピアノは、鍵盤の軽さに問題があると思います。
家庭での練習にも、アコースティックピアノが必要だと思うのですが、金銭的に、アコースティックピアノが買えない家庭があるので、強くは言えません。


ピアノと電子ピアノは全く別物と考えているので。できるだけピアノをお勧めしています。ただ住宅事情などもあるので絶対とはいえません。


電子ピアノではピアノの奏法は習得できません。

ボリュームで音量がかわってしまうため、実際のピアノでどんな音量が出るかわからず、いつまでたっても強弱がつけられない、左右のバランスが取れないなどの弊害も出てきます。

またアクションもないプラスチックの鍵盤ですし、押すと反応してしまうので、ピアノでは実際に音が抜けてしまうようなタッチでも電子ピアノでは音が出てしまいます。
ですので、レッスンしたことが家での練習ではできず、なかなか直りません。
何せ電子ピアノはサンプリングされた音ですし、響きがありません。

あげればきりがないですが、私は子供のうちから本物に触れてほしいと思っています。



レッスンでタッチのことを指導しているのに自宅での練習が電子ピアノとなると、指導の効果がどの程度かは疑問です。しかし、「ウチは賃貸マンションなので」などと言われてしまうと、何も言えず。また、「すでに電子ピアノを買いました」と言われた後、「ピアノに買い換えてください」とは言えません。その一方で、ママ友同士の会話で「子供のピアノは電子ピアノで十分よ」などと言っているのを耳にすると、その間違った認識を変えるのは私たち指導者の指導方法なのだと思います。指導者が小さい子供にはまだ奏法については言わなくても良いという考えを持ちながら指導をしていると、親は楽器の違いに気づかないのではないでしょうか。しかし、楽器の違いを理解した上でも尚、住宅事情により電子ピアノを選ばざるを得ないという場合は致し方ないと思います。そういう生徒さんには学校のピアノやレンタルスタジオで時々練習してもらうように働きかけています。


電子ピアノは電化製品なので、ピアノではないと認識しています。中には、勘のいい子もいて、電子ピアノでも適応できる子もいますが、殆どが残念な感じです。
ま、鍵盤の場所と音符を一致させる、パソコンのブラインドタッチを学ぶように使うのであれば、それはそれで・・・。今時、パソコンで打ち込んだ方が、自分で弾くより間違いがないですし。。それなら、何もピアノを弾くという超アナログな現代の流れに逆らったことに挑戦しなくとも・・・とぶつぶつつぶやくのでありました。
自分の感情と指の筋肉と音の伸びと、音楽との一体感を体感しない限り、ピアノを弾く喜びは半減以下と思われますがいかがでしょう?
とはいえ、初心者の生徒さんには、安いアップライトよりも中以上のピアノタッチの電子ピアノを入手することをお勧めしています。


長期的に考えたら、絶対にNOです。
やはり本物でしか、練習出来ないこと、
タッチや響きを聴くことがたくさんあります。

しかし、初めの取っ掛かりとして、まずは電子ピアノから…
という考えは否定は出来ません。

私が目指すのは、1人でも音楽好きが増えること。

本物は買えない、でもまずは電子ピアノだったら手が届く…
そんな方は、頭ごなしに「電子ピアノではダメです」とは言いません。

でも、長く続く人は必ず、レッスンをしていくうちに、電子ピアノでは
物足りなくなっていきます。

もちろん、始めからアップライト等を準備してレッスンに来る生徒さんのほうが上達も早いし、長くピアノを愛してくれると思います。

そのご家庭の状況を聞いて、誰かが本物ピアノ購入に消極的なのか、
金銭的、物理的問題があるのか、よくお話を聞きます。

その上で、電子ピアノではテクニックも表現も限界があることを親御さんに伝えます。

以前 知人が「車の免許があるのに、家でゴーカートを練習していても車は乗れるようにならない」…と言っていました。

なるほど!とまでいかなくても、いいたいニュアンスは伝わりました。

ピアノはピアノでしか出来ないことを、電子ピアノでは、それは出来ないと、分かってもらえると、生徒さんはぐっとピアノの世界が広がると思います。



私の経験上、電子ピアノで練習されている生徒さんは、強弱、タッチのテクニックが、乏しいと感じます。
いくら今の電子ピアノが精巧にできているとはいえ、明らか生のピアノとは違います。弾き比べると、その違いははっきりとわかり、弁解の余地もありません。
そんな電子ピアノで練習していると、体や指先はやはり電子ピアノに慣れていきますので、繊細な強弱、タッチテクニックというのが、ピアノ代わって、生のピアノで再現するのは、
頭で考えているよりも、難しいようです。
例えば本人はアドバイスどおりて弾いているつもりでも、既に体についてしまっている感覚というのは電子ピアノの感覚ですから、どうしても電子ピアノを扱うタッチが演奏に出てきまして、表現力も乏しく感じます。
毎日の積み重ねは大きいと感じております。
やはり、本物を‥使うべきだと思ってます。


良いとは思わないけれど、住宅事情、経済的な理由から、
仕方がないと思います。
もし、電子ピアノでもタッチトーン、ペダルが付いているものが、良いです。
また、専門的に勉強をするという方向に向かった時は、
アップライトでも良いので、本物のピアノを進めたいです。



『電子ピアノでよいと思う
』の理由

電子ピアノの生徒は割といます。買う予定の方には88鍵盤で買うことと比較的ピアのタッチに近いものを買ってもらいますが、すでに持っている方はそのままです。

多少苦労はしますが、家でもピアノのタッチを考えて練習することとか、音の出し方もピアノで通用する弾き方を教えます。
ホールでの発表会でも、ピアノ持ちの生徒とあまり変わらないくらいで弾きます。

専門に進まなければこれでいいと思っています。


生のピアノは、購入できたとしても住宅事情がついてまわります。
ピアノをはじめるきっかけとしては電子ピアノでも構わないと思います。
もちろんピアノの音色を出す技術は得られませんが、
ご本人や親御さんがどこまで目指したいか。が大事だと思います。

むりしてアップライトピアノになるのであれば電子ピアノの方が良いとも思います。


住宅事情の関係で、アップライトも置けない家庭があります。


現在、アップライトピアノとグランドピアノの年間販売台数はは合わせて2万台を切っています。最盛期の1/20以下しか売れていません。ほとんどの方はデジタルピアノを購入するので、そのデジタルピアノがいけないとは言えなくなっています。私どもの教室は生徒さんの持っているピアノに合わせて、UP,GP,デジPと使い分けています。デジPもクラビノーバとローランドに分けてそのメーカーの機能をフルに使っています。ですから、発表会でもデジPを弾かれる生徒さんが多数いらっしゃいます。
また、音大卒の生徒さんの入学目的の上位三位は、プレイヤーになりたい、ポップスを弾きたい、デジPの使い方を知りたい…です。
逆に「お金がないからデジPしか買えなかった」という生徒さんには購入したデジPの良さをアピールして喜ばせています。
もちろん、音大を受験する人にはGPで練習してもらっています。
これからのピアノ教育にはデジタルピアノをいかに取り入れられるかか勝負ではないでしょうか。


いまの住宅事情、景気など考えると、いいと言わざるを得ません。
どの生徒さんも、ピアノの方がいいことは、理解してくださいます。この先、つづけられそうで、置ける場所が、あるかたには、ピアノの方がいいことを詳しくお話します。
実家のピアノがあるかたは、それを持ってきましょうと話してます。
ただ、電子ピアノでも、ある程度は、弾くことの楽しさは、あると思います。発表会や、先生の家のピアノをときどき触れるというのでも趣味ならいいのではないでしょうか?


生徒さんの目標にもよりますが、全員が将来、音大に行きたいですとか、プロを目指しているわけではないので、趣味として続けたいのなら、また鍵盤楽器を習得するという意味では電子ピアノでもいいと思います。

また家庭の事情で、転勤があるなどピアノを購入できない家庭もあります。


将来、ピアノを仕事にして音楽の専門科を目指すのであれば、絶対にピアノですが、趣味で楽しみたい生徒さんの方が多いですし、いろんな住宅事情があるので、電子ピアノでもいいと思います。それに、色々な音で弾いてみたり、リズムに合わせたり、電子ピアノには、電子ピアノにしか出来ないこともあるのでいいと思います。


結局のところ、その子のやる気、練習量次第だと思います。
もちろん、本気でやりたい!となった場合、本物のピアノにかなうものはありません。これだけは、絶対と言えると思います。
しかし、ピアノだけにお金をかけられるわけではなく、金銭面的にも、またおうちの広さや環境にもよって、どうしても電子ピアノしか置けないと言う方も多いです。

そのような方に、絶対ピアノでなくてはいけません、とは言えません。

やはり根底には楽しさがあってほしい、練習は絶対必要だけれど、楽しくなくては何のためのピアノか分からないので、そういう意味では、電子ピアノでも十分かと思います。

ですが、もちろん、本気でピアノが上手になりたい、という生徒さんには、ピアノをおすすめします。

タッチ、音色、音の出方、ペダルの使い方、その際の耳の使い方、何もかもがピアノでなければ勉強できません。



電子ピアノで練習しても良いと思う理由は三つあります。
ちなみに当教室では出張レッスンも承っており、電子ピアノのお宅にも伺っています。

まず、住環境と練習時間の確保の観点から申し上げると、電子ピアノの利点はたくさんあると思います。
一般の楽器が不可とされる住居でも、電子ピアノならばある程度大目に見てもらえますし、音量調節に加えて消音機能がついていますから周りの住民への配慮ができます。
最近はアップライトのピアノも消音機能を付加することができますが、鍵盤を弾く音は電子ピアノに比べて重く、床や壁に振動が伝わって迷惑になることもあります。

もう一つの理由は、経済的なことです。色々なことに興味をもって成長してほしい幼少期に高価なピアノを買い与えると、好奇心の対象が音楽から他のことに移った時、「せっかくピアノを買ったんだから練習しなさい。続けなさい。」などと親御さんから言われ、却って音楽嫌いになってしまう可能性も捨て切れません。
電子ピアノではタッチや表現に制約が出てきますが、物足りなくなったらお子さんがレベルアップしたと考えて、アップライトピアノに買い替えることを検討しても決して遅くないと私は思います。
電子ピアノはきれいに使えば下取りをしてくれますから、多少購入の足しになります。また当教室もそうですが、大体の講師は購入に際して相談にのってくれると思いますので、吸音パネルなど音漏れ軽減策も含めてご相談すると良いでしょう。

三つ目は、電子ピアノの音色の変化を利用した練習やレッスンの提案です。
これは、私が生徒、講師両方の立場から経験していることですが、電子ピアノに備えられている数種類の音色を切り替えて、ピアノの曲に取り組むのです。私が生徒として習っていた時は、小学校3年生まで電子ピアノでしたが、弾くのに飽きてくると音を切り替えて課題の曲を練習していました。そうすると目先が変わって集中力を保てましたし、曲調によって似合う音色とそうでない音色があるということも自然と学ぶことができました。
講師になってからは、電子ピアノで練習されている生徒さんには、コラール風の練習曲をオルガンの音色で弾いてみたら?などとアドバイスしています。
また、指使いでフレーズの音をつなぐ大切さが理解できない生徒さんも、サスティン系の音で曲を弾くことによってメロディの美しさに気づき、通常のピアノ音でもつなげて弾くよう努力してくれます。
ペダルを踏むのを面倒くさがるお子さんも、残響のある音色で一曲弾くと、ペダルの必要性を理解してくれますので、電子ピアノは「ピアノの代替品」ではなく、音楽の豊かさを教えてくれる良いツールになり得ると私は思っています。

エムジック音楽教室  宇野智子


住宅環境やレッスンプログラム(曲等)などが多様なため、ニーズに応えるためにはむしろ電子ピアノが必要なのではないかと考える。リズムや聴音に役立つ機能も備えていたり、タッチや音も本格的な機種もたくさん出ているので、教える側も新しい情報や使い方を常に研究しなければならない。上手く使えば生ピアノにはない良さを吸収でき、上達や長続きにつながる。


住宅事情を考えれば電子ピアノを希望されるのも当然のことかと思います。最近は電子ピアノでもタッチがリアルなものが出回っていますので、生徒さんにはなるべくピアノに近いものをお勧めしています。


昔と事情が違う今はマンション住まいも多くピアノを持てない現状は仕方ないと思います。ホンモノのピアノが置けないからと、ピアノに触れないことより、電子ピアノでも鍵盤に触ったり音を感じることの方が子供にとってプラスになると感じます。


私はアメリカでミュージシャンとして活動しているので、その影響もありますが、
アメリカでは、ピアニストよりも、「キーボーディスト」のプロの方が圧倒的に多いです。

もし、クラシックを習い、クラシック音楽を目指すのであれば、ピアノの方が良いでしょうが、違う場合、キーボードでも良いと思います。
キードーディストでも注意する点は、やはり鍵盤のタッチです。
生のグランドピアノにより近い重さの鍵盤を選べば、問題ありません。

安いアップライトピアノの方が、音が荒れており、鍵盤も軽く、癖のある鍵盤のアップライトピアノも多いです。

鍵盤のタッチや指の感覚ならば、
グランドピアノ > それなりのアップライトピアノ > それなりのキーボード > 安いアップライト > 安いキーボード

キーボードの場合、88鍵は必須です。
また、色んな音色が出るキーボードや、ダンパーペダル(サステインペダル)以外のペダルも要りません。
つい先日、私の生徒にオススメした電子ピアノは88鍵、ダンパーペダル付きで4万円くらいだったと思います。

アメリカのプロのミュージシャンで始めからピアノで練習してない人は沢山いるので、必ずピアノでないといけない訳では無いと思います。

ただし、クラシックを自分のプレイのルーツとしたい場合はピアノで練習する事が絶対です。

私はプロのピアニスト、キーボーディスト、オルガニストとしてアメリカで仕事をしていますが、
私もキーボード育ちで、キーボードで練習しています。


もちろん、ピアノを習いに来ると言うのですから、せめて自宅では
アップライトピアノでの練習、出来れば、第一はグランドピアノですがなかなか難しいと思います。
これから用意される親御さんには、必ず、ピアノをお奨めしてますが、マンション事情もあったりと、その他の理由でご用意出来ないのであれば、仕方なく電子ピアノでもあり。。。としてます。
ピアノでの自宅練習と電子ピアノでの練習とのお子様の進度、上達度合、様々な違いがあるという事を御伝えした上、それでも電子ピアノでと言われれば仕方ないですね;;
ご理解の上なので、何も言えないです:当教室では、3分の2は
電子ピアノ、残りがアップライトです。


今、住宅事情により、アコースティックピアノを、購入したいと考えていらっしゃる方でも、転勤族の為、なかなか難しいとおっしゃる方も多いと思います。

確かに、電子ピアノもタッチがアコースティックピアノに近くなったとは言え、まだまだ明らかに違いは、隠せません。

お子様が、小さい間は、電子ピアノで、自分が物足りないと感じたならば、そこで考えてもいいんではないでしょうか?


良いも悪いもこれだけ普及してしまったら、買うなとはなかなか言えないと思います。
住宅事情を考えても、電子ピアノでないと練習できない場合も多いと思いますし、将来プロを目指してピアノを始める方は、初めから電子ピアノは圏外、練習環境も整っていると思われます。

そうなると、電子ピアノで良いから買ってください、となるのが順当なような気がします。

教える側が普段電子ピアノで練習していることを頭においてレッスンすれば良いのではないかと思います。
私は行きつけの楽器店で、各メーカー、たくさん試弾させていただいています。
電子ピアノのことは分かりません、ではないようにしようと思っています。

なので、買うときには、ご家族の方にもお薦めのもの、できれば避けたほうがよいものを説明するようにしています。
私は決して楽器店の回し者ではありませんが^^;、
将来を見据えてということであれば(プロを目指すほどではなくても)最低限でもここまでのレベルのものを買ってくださいとお願いしています。



もちろん、ピアノでの練習がベストです。
しかしながら、現実的ではありません。住宅環境、経済的事情、さまざまな問題がそれぞれのご家庭にあります。

ピアニストになりたいならば論外ですが、副科のピアノなら電子ピアノでも対応できます。

お家にグランドピアノがないならば、レッスンできませんと言う先生がいらしてもいいと思いますし、なんでもいいからキーボードがあれば対応しますよ、という先生がいていいんじゃないでしょうか?


「はい」と回答しましたがもちろん、家庭でもピアノで練習出来ることにこしたことはありません。
でも、それぞれ住宅事情、家庭環境、経済事情等ありますし、「ピアノを習う」ということに対しても家庭によって意識は違います。
ウチのような町のピアノ教室では、単なる子供の習い事として始められる方が多いので、電子ピアノやキーボードという家庭が半分くらい。「趣味程度で良いので」「楽譜が読めるようになれば」といった感じです。
本来のピアノのレッスンと遠くかけ離れた、そんな現実との葛藤もありましたが、そういった社会状況を受け止め、それに合わせてこちらも柔軟に対応しなければいけないと今では思っています。
そういう生徒さんに対しては、
・表現、テクニックというところにあまり重きをおかない(おけない)
・アンサンブルを多く取り入れて、音楽の楽しさを体験してもらう
・発表会などの本番が近くなってきたらレッスンの空き時間に練習に来させる(一時しのぎですがやると違います)

などの対応をしています。

ピアノを持っている生徒さんが必ずしも音楽が好きになり、長く続けてくれるわけではありませんし、、早くからピアノで練習していたらもっと上達したのに、と残念に思う生徒さんもいますが、本人の資質と家庭環境が揃わないことには仕方がないですね。
レッスンを続けていかれる中でピアノを購入したいと嬉しいご報告をいただくこともありますから、無理にお勧めはしていません。

私にとってはまずは音楽を好きになってくれることが大切で、電子ピアノでも家で楽しんで弾いてくれるならそれでもいいと思います。

それぞれのピアノの習い方で決めたらいいのではないでしょうか?
しっかり練習するのであればグランドピアノも必要でしょうし、楽しく弾くのならこだわらなくていいのでは!?と思います。
以前は電子ピアノというと、エーッ?と思いましたが、今はそれぞれの住宅事情や予算、家庭のピアノのお稽古としての考え方などから決めればいいのではと思います。
自分の生徒さんの楽器も電子ピアノが増えてきました。
展示会の案内はしても買われるまでのセールスは家庭の考え方だと思いますので、出来ていません。
アコースティックピアノに越したことはありませんが、電子ピアノのおかけで習いやすくなったかもしれません。
電子ピアノでも頑張っている生徒さんもいるし、タッチもしっかりしている人もいるので、講師はできることを教えるしかないのではないでしょうか?
キーボードの生徒さんが一人います。しかし真面目にちゃんと練習してきます。発表会もグランドピアノで弾きます。せめて電子ピアノとすすめましたがそのままです。彼女は意欲的に練習しているので仕方ないとかわるのを待っています。
私が講師が把握しておかないといけないと反省した事があります。今まで私は電子ピアノはタッチの問題、硬質感、重さの弾き方だけに影響があると思っていました。
しかし、中学生の父兄と話した時、練習がどうしても夜間になりいつもヘッドホンで、暫く生で子供さんのピアノを聴いた事がないとのこと。
びっくりしました。便利になった、夜間練習できてもそんなことになっていたとは、ヘッドホンからの音しか聴いていなかったとは、父兄も聴いていないとは…  ショックを受けました。
電子ピアノだから悪いわけではなく、 家庭の対応、講師の対応だと思います。
私は電子ピアノを持っていないので良さが分からないのですが、大事なのはピアノを好きな人が増えることと思っています。



私はまず、入会される時に「電子ピアノ」と「ピアノ」の違いについて細かく説明いたします。
電子ピアノでは「ピアノの演奏」は教えられませんので、「鍵盤楽器を弾く」という事を教えます。家での練習では「ピアノ」でしか出来ないタッチや音のバランスなどは要求しません。ただ、私の家でのレッスン時には要求いたします。その際出来る生徒も出来ない生徒もいますが、出来なくても電子ピアノなので、それは要求自体に無理があるので、気にしません。

「ピアノ(または音楽)と一生友達でいて欲しい」事が私の願いですので、電子ピアノではそれで出来る事をすれば良いと思っています。勿論ピアノを持ってられる生徒さんは「ピアノで音楽をする」事を指導しています。


最近は、住宅事情により楽器の練習をする時間が限られている事が多いです。朝は弾けない、夜も弾けない、昼間は学校に行っているのに…
それでは練習する意欲もなくなります。それでこどもに上手になれというのはかわいそうです。サイレントピアノや防音室もありますが、金額的に負担になる場合があります。
勿論、電子ピアノといっても色々なものがあります。あまりにもおもちゃのようなものでは困りますが、できればピアノのタッチに近い物、鍵盤の幅がピアノと同じサイズの物、鍵盤の数が88鍵(少なくとも76鍵)ある物であれば  大丈夫だと思います。
レッスンに来ればちゃんとグランドピアノにさわれるのですから…

ある程度上手になってくると本人がアナログのピアノを求めるようになると思います。その時にご家庭で判断されると良いのではないでしょうか。


現在の住宅事情を考えると絶対にアップライトを用意してください、とはいえません。
確かにアップライトを持っているお子さんのほうがタッチもしっかりしており上手ですが、お父さんが転勤族でどうしてもアップライトが買えない、という生徒さんでもとても上手にピアノを弾いています。

私の教室では電子ピアノを買うのであれば
①絶対に88鍵あるもの
②安価なものはかわない
③ピアノメーカーからでているもの
④できるのであれば木製鍵盤のもの

を購入するように勧めています。
しかし音大受験を少しでも視野にいれている場合は最低でもアップライトにしてください、といっています。

変に古くて安い中古ピアノを買うよりはいいと思います
上達に必要なのは高級なピアノではなく1日にどれくらい練習するかが重要だと思っています。




『どちらともいえない』の理由

指のタッチと耳を育てるためには、絶対ピアノでなければだめだと私は思いますが、現実、手軽な電子ピアノがこの世に登場したためむずかしいです。何も知らない親御さんに、最初いらしたら必ずピアノと電子ピアノの違いを説明し、なるべくピアノを選んでいただいていますが、
家庭環境も昔と違いますし、続くかわからない子供に高価なピアノを買うのも、経済的に無理なんでしょうか、結局無理強いできず、こちらも妥協することが多々あります。
発表会でとても差がでるのは間違いないんですけどね。


電子ピアノはピアノに似せたもので、ピアノとは違いますので
電子ピアノで練習する方は、レッスンン時に家とは弾いた感じが違う楽器にとまどって、タッチの調整に気をとられて家と同じように弾けないか、またはそのまま弾いて美しくない音を出してしまうことになります。どちらにしても上達するのに大変なハンデになることは確かで、その事実を押し付けないよう言葉を選んででさらっとは必ず伝えています。
とはいっても、ピアノを家に置くことは楽器の金額の問題だけでなく、床の強度だったり、調律の費用、近所への音の問題等もあり、マンションなどで置くことができないご家庭も少なくありません。
電子ピアノのマイナス点は伝えますが、だからといってピアノへの入口は狭くしたくありません。あとはそれぞれのご家庭の判断に任せています。



決して良いとは思いませんが、仕方がないと思います。

ピアノだった生徒さんが引越しをして、電子ピアノになってからうちの教室に来ました。
ピアノの経験があるからか、上達しています。
教室ではグランドでレッスンをしています。グランドを勧めてはいますが、経済的な理由で今は無理といわれています。
進度はチェルニー30番です。

ただ、電子ピアノしか知らない人はタッチが飲み込めない人がいてピアノを叩くように弾く人がいるので注意しても直らない人はレッスンをお断りしています。

ピアノ所持であれ、電子ピアノであれ、うちはピアノが傷むなと思った人はレッスンをお断りしています。


ひとことに「ピアノをならう」と言っても
いわゆるきちんとピアノを弾けるようになりたいのか、
それとも教養のひとつとして、
楽譜が読めたり、音楽に親しめれば十分なのか
生徒さん/親御さんのご希望もいろいろです。

学校の音楽の授業やテストで困らない程度の音楽力、
(場合によっては合唱の伴奏ができるていど)を
のぞまれるのであれば、電子ピアノでもかまわないと思います。
でも基本的に、
電子ピアノとアコーステイックのピアノでは
演奏者からみた音の出し方、音の作り方が似て非なるものなので
使う筋肉も変わってきます。
きちんとピアノを勉強したい人は
アップライトでもいいので、最初からアコーステイックで
学習されることをすすめます。



本格的に勉強したいのであれば、グランドピアノが必要だと思います。しかし、住宅事情や経済的理由などを考慮した上で、多くの方に音楽を勉強する機会を提供するということであれば、電子ピアノでの練習を許容する姿勢が大切だと思います。



できればアップライトをおすすめしていますが、やはり最近は住宅事情などを考えて、ほとんどの方が電子ピアノになっています。
ただし、電子ピアノでも88鍵あるもの、家電量販店ではなく、楽器屋さんで専門の方と一緒に選べるもので購入するように
お願いしています。

電子ピアノでも一概に悪いというわけではなく、ピアノのタッチに近いものなども出ていますし、消音などいろいろ楽しく便利な機能などもついていたりするので。


電子でないものを推奨したいですが、住宅状況や、金銭面で、一概に言い切れない時代だと思います。
価値観の違いなので、仕方ないと思います。
そういう状況であれば、それに見合った要求しか、こちらもできないのですが。
生徒さん側が、違いに気づき、これでは良くないかもしれないと思って相談されるのを待つのみです。

ただ、キーボードは、避けてもらっています。
せめて、3本ペダルがあり、きちんと固定されていて、あまり機能が多くない電子ピアノでと。



理想は本当のピアノ。
でも、住宅事情、経済事情を理由にされてしまうとやむを得ないと思うようになってきました。
88鍵は必須ですが!!
もっとひどい時はピアノなしやロールピアノからスタートした生徒もいましたよ(-_-;)



本来ピアノを習うという目的から考えると、電子ピアノはかなり改良されてきたとはいうものの不十分な点は多々あります。

電子ピアノでの練習で私が不完全/あるいはできないと考える項目は以下の2点です。
<ペダルの練習>
細かいペダルワークが難しいです。
これは子どもの生徒だけでなく、大人で初心者から始めた方にも話を聞いており、実際に私も弾いてみて、「これは難しいだろう」という感想を持ちました。

ペダルはスイッチのような状態になってしまい、「踏むー踏まない」「オンーオフ」の手応えしか感じられません。
ハーフや4分の1のペダルは難しいと思います。(感覚がつかめないということ)

<音色を意識すること>
ペダルに繋がる話でもありますが、ピアノは、出た音を聞いて調整をするという作業が必要です。
弾き方によって音の出し方が変わります。
ハーフタッチなどの細かい動きもやりにくいです。

もちろん、初歩であればそういう技術的な部分はまだ学習していないから電子でもということをいうことはできるかもしれません。
ですが、自分の出している音がいい音かそうでないか、という判断をするというためには、聴覚の発達途中である小さな子供から意識をすることが大事です。これは趣味だから重視しなくてもいいということは全くありません。

とはいえ、「どちらともいえない」という回答をした理由もあります。

住環境などでアップライトも置けないが、ピアノを習いたい、という希望の生徒は多いです。音楽環境の裾野を広げるという意味では、アップライト以上しかピアノが置けない住環境の生徒のみ受け入れ、ほかは切り捨てるというのは現実的ではないでしょう。
電子ピアノでもコンクール入賞している子もいますし。

指導者としては、アップライト以上のアコースティックピアノと電子ピアノの違いを十分理解した上で生徒や保護者にもその違いを伝え、その上でできるだけ親身になって生徒の住環境にも配慮しつつ最善の策を取れるよう、楽器選びに助言すべきだと思います。
生徒の練習環境を把握することは大切です。



今では住宅事情や金銭的な理由により電子ピアノが普及していますが電子は電子の限界が非常にあると痛感しております。
まず電子でスタートを切ったお子さんは手の筋肉がつきません。本物の木の鍵盤になると指が立たなくて速い曲となると家では出来たはずが転んでつぶれます。
強弱や音と音のフレーズ感、当然音楽性やタッチは学ぶことが出来ません。多感な何でも吸収成長できる年頃なだけに非常に勿体無いです。
電子楽器は所詮電子の音楽からは抜け出せません。
夜間の音を出せない時間帯の譜読みをヘッドフォンで利用するとか、本当の初歩のどこがドレミなのか等を取得するには電子ピアノでも良いのでしょうが。。。
興味を持ったらいつか大きくなって本当のピアノを買おうと仰る親御さんの意見には反対です。


住宅状況や目標などにもよると思いますが、電子ピアノはどんなに発達していても、細やかなニュアンスを出せません。

私は、生徒さんの状況を見ながら、保護者のかたに説明するようにしています。



どんな状況でも、どんな段階でも、工夫次第で効果的な練習は可能だと思います。
しかし、電子ピアノでは学べない事があるのも事実だと思います。


子どもの意思がわからないまま始める場合は仕方ない。
当然最初からピアノが良いに決まっていますが、電子ピアノで上達されたお子さんもいます。


森と泉音楽教室の森山雪子です。

電子ピアノでも良いかという問いに対して「どちらともいえない」という答えです。

グランドピアノ、アップライトピアノ、電子ピアノでもメーカーによってタッチも響きも違いますね。

よりよいピアノに出会い、その倍音の響きを味わう上ではグランドピアノに勝るものがありません。ですからグランドピアノで演奏できるのが理想だとはおもいます。

そして、良い楽器を手にすることで、演奏者のステップは確実に一歩も二歩も上がってゆくことも実感しています。

ですが、それぞれのご家庭の希望もあると思いますので、希望と事情の中で子供さんのために出来る一番の事を喜んでして差し上げるのが、現実としては良いと思います。

ご家族皆で納得して楽しめることも「娘は嫁に出たが、ピアノが残ってしまった」という状況を防ぐと思います。ピアノを一生の友達として大切にしてほしいなと感じていますよ。

安い買い物ではないので、良く先生に相談しながら楽器を選んでほしいなっと思います。



価格が手ごろであること、騒音防止や住宅事情によってはやむを得ない場合もあるので電子ピアノでもよいとは思うが、できれば生ピアノが望ましい。
1、電子ピアノは楽器の中で共鳴しない為、倍音を響かせる勉強ができない。音楽とは、空気を振動させ、ホールを振動させ、伝えるものなのに、それがない。サンプリングされた音しかでない為、タッチの差による音色の勉強ができない。
右手のメロディーを響かせる為に、左手もちゃんと弾いて、その倍音に乗って右手を弾くことができない。=左右のバランスが取れない

2、連打の機能がグランドピアノ程ではない為、レガート奏法を学びにくい
ピアノにはジャックがあって次の打鍵に備えているため、鍵盤が完全に上に上がる前に鍵盤を再度叩いても音が出る=鍵盤の中で弾く、ともいうが、電子ピアノにはそれができない為、どうしても上から叩く奏法が多くなる。したがって綺麗なレガート奏法はできにくい

3、ぺダリングにおいてダンパーの上げ下げが見えない為、細かなぺダリングは習得しにくい

4、ピアノは低音ほど、鍵盤の重さが重くなるが電子ピアノはあまりそういうものはないため、実際のピアノで演奏すると左手をしっかり演奏できない

5、電子ピアノは故障すると部品交換ですまないことが多く、何代も買いつないでいくことにる。対してピアノは良いピアノを買えば50年持つ。長い目で見ると、安いとは言えない。


ピアノ本来の音色や、タッチはピアノでしかえられない感覚があるので、レッスンのときだけではそれをなかなか体感できない。
しかし、実際問題、住宅事情や経済的なことから、ぴあのでないとだめ、ということは私はいえない。
ただ、ピアノでなければタッチひとつとってもまったく違うものであることを保護者に認識してもらう必要がある。


レッスンを始める前に「自宅のピアノが電子ピアノなんですが」や「電子ピアノしかおけない(購入できない)のですが」という声をよく聞きます。

私自身は、生徒さん、保護者の方がピアノと電子ピアノの違いをきちんと把握されていれば、電子ピアノの練習でも差し支えがないと思っています。

それなので、なるべくレッスンの前にどのような違いがあるのか、練習する上での注意点などをお話させていただくようにしています。

結論から言うと、グランドピアノが一番に決まっています。譲歩してアップライト。

でも朝や夜の音だしができない環境、経済的な問題。置ける空間スペースがあるや否や

デジピ購入の生徒さんにはピアノのはハンマーが弦をたたくところをお見せして、電子ピアノとの根本的な音の成り方の違いを説明します。ペダルも同様に踏んで見せ、「なぜピアノだと、音が豊かに広がりのある音になるのか」ということを説明します。

大切なのは、レッスンでデジピではなくグランドピアノを弾くための指や手首や腕のフォームを覚えてかえって戴くこと・

家で同じ楽器がないのはもったいないし、お気の毒ですが、イメージトレーニングが上手にできるお子さんなら、レッスンに来るたびに違いに気が付くようになるでしょう。

たまに、楽器店でレンタルグランドを借りて練習している生徒さんもいらっしゃるようです。

私の場合はデジピは置物同様で全く弾くことはありませんがあの弾きにくさの中でも、しっとり歌い、ころころした音で弾けたら、かなり完成度の高い演奏に仕上がっているという基準を自分で作っています。

デジピにはデジピの良さがありますから、音をクリアに表現したいポピュラーなんかから、入ったら自分のデジピも好きになれるかもしれませんン。
楽器を否定するのではなく、その楽器で楽しめることを楽しめるゆとりがあるといいですね。



ピアノと電子ピアノは鍵盤楽器のくくりでは同じなのかもしれませんが、根本的な造りが違うので 生徒さんには違いの説明を交えながらレッスンをしております。

違いは明確で、タッチ感・音色が一番分かりやすいのですが、電子ピアノの生徒がレッスンに来て嬉しそうに弾いているのははっきりと感じられます。

小学校3・4 年生くらいには はっきりと手がピアノか電子ピアノなのかタッチの違いが分かりだします!

生徒さんがピアノ専門の道に進路を希望されるのであればピアノの事を知り尽くす意味で、ピアノを用意する必要があると思います。

一方 保育士の道で必要であるとか、生涯学習につなげる趣味としてのものであれば、お好きな鍵盤楽器で!とお伝えします。

一人ひとりの 一生の友になるようなピアノの学習環境づくりができることが大事だと思われます。

話がそれてしまいすいません。