Q&A: 最近なぜバイエルはあまり使用しないのですか?

ピアノを習っているお子さんやそのご父母、そして大人のピアノ学習者の方には、ピアノ・レッスンやピアノ教室に対して疑問や悩みが少なからずあります。当サイト登録のピアノ教室運営者、ピアノ講師が、その疑問、悩みに答えてくれます。

2014年12月





Q: 最近なぜバイエルはあまり使用しないのですか?



幼稚園の娘にピアノを習わせようとピアノ教室に相談に行くと、ピアノ教材はバイエルは使用しないと言われました。私たちが子供の頃はバイエルで習う子がまだ多かったと思いますが、あまり良くないのでしょうか?




A:ピアノの先生の回答  (先生のそれぞれの立場とタイプから回答)

ライオン・タイプ
権威的、きびしい先生の立場からの意見
フクロウ・タイプ
(学問的、または知恵ある意見を述べたい先生の立場からの意見)
馬・タイプ
活動的で、パワーを与えてくれそうな先生からの意見

ウサギ・タイプ
(楽しい雰囲気を大切にする先生からの意見)
ネコ・タイプ
(独自の意見を言いたい先生の立場からの意見)
ウシ・タイプ
(目標に向かって地道な努力が大切と考える先生の立場からの意見)
犬・タイプ
(真面目で親しみやすい先生からの意見)
クマ・タイプ
母性的、甘えさせてくれそうな先生の立場からの意見
シマウマ・タイプ
(優雅さと優美さをもって指導したいと考える先生の意見)
羊・タイプ
平和的でおとなしめの先生の意見
キリン・タイプ
のんびりした先生からの意見
  その他・タイプ (その他の考え方とタイプの先生)






ライオン・タイプ

( 権威的、きびしい先生の立場からの意見)




フクロウ・タイプ

(学問的、または知恵ある意見を述べたい先生の立場からの意見


確かに、最近はバイエルを使用しない先生は多いです。
私もバイエルはあまり使いません。

例外的に使うケースとしては、私の教室には保育士や幼稚園教諭を志望する生徒のためのコースがありますので、このコースに入る人は必須です。保育者養成校の試験や、保育園、幼稚園の採用試験でバイエルが課題曲というところがまだまだ多く、教材としてのバイエルを使用する学校が多いという理由です。

子ども用ではない、「標準版」といわれているバイエルを見ると、音楽理論の説明が幼児に理解しやすいように書かれていません。また、バイエルは古い教材でもあり、当時のピアノ学習状況を見ると、開始年齢は4歳、5歳ではなくもっと高い年齢からだったのではないかという推測ができます。

バイエルに弊害があるわけではなく、バイエルの欠点というものはあります。まとめると

<低音部記号(ヘ音記号)が出てくる時期が遅いので、ヘ音記号が苦手と感じる生徒が生み出される危険がある>

<使われている調が、ハ・ニ・ホ・ヘ・ト・イ・変ロ長調と長調が多いのに比べ、短調はイ短調しか扱わないため、短調に馴染みづらくなる。また黒鍵から始まる調は変ロしかなく、しかもあまり触れられていないため、黒鍵から始まる調に抵抗感を感じる生徒が多い>

<古い時代の練習曲のため、現代的なリズムやハーモニーを学ぶには不向き。そもそもそういった練習曲がない>

<メロディ&伴奏という曲が多く、子供によっては単調に感じられる>



この質問の保護者様の世代がわかりませんが、もし30代位の方と仮定すると、保護者様の子ども時代は、導入向けの教本が入ってきてはいたけれど、バイエルがスタンダードだった時代と考えられます。現在は、他の導入書を使う先生が増えてきたこと、私の書いている欠点などを考え、バイエルに魅力を感じない先生が増えたのではないかと考えています。


幼稚園児のお嬢さんが私の生徒としたら、私もバイエルは使わないですね。なにしろ106曲もあるって思ったら、子どもはため息をついてしまうでしょう。達成感を感じられるまでに時間がかかるものは、幼児の場合避けたほうが賢明です。



バイエル自体が悪いというわけではないです。実際にバイエルを使われる先生もたくさんいらっしゃいます。使い方の問題です。

ピアノの導入教材としてバイエルを見ると両手ともト音記号から始まってその期間が長いので、ヘ音記号を読むのが苦手になりやすいというデメリットがあります。最近は中央ドから広がるように導入する教材がたくさん出ているので、そちらを使うとト音記号ヘ音記号ともまんべんなく学習できます。かわいらしい絵本のようなものも多いので幼稚園のお子さんが興味をもって取り組みやすいのも最近の教材の特徴です。

バイエルのメリットはその段階を終えた頃にあります。
読譜が無理なくできるようになった頃、ちょうどバイエルの下巻あたりに、和音、和声機能、伴奏形といったことを学習するのにわかりやすい曲がたくさん出てきます。ここで和声の基本をおさえておくとブルクミュラーやソナチネといった曲に進んだ時により深い内容を理解しやすいです。

どの教材にも一長一短があるので、指導者が生徒さんの様子を見ながら、音楽の仕組、基本を網羅できるようにイロイロな教材を混ぜて使うようにしていると思います。



フェルディナンド・バイエル氏は優れたピアノ教師だったので、国際的に長いこと使用されるに至った教則本を作ることが出来たのです。ですから、私はまず初めに、バイエルが良くないという意見を、全くの極論であると思っております。

私はバイエルを色々な方法でアレンジしたものを、レッスンの中で使用することが多々あります。理由は多々ありますが、その代表的なものの一つとして、オリジナルのバイエルメソッドは、高音部のドから導入してあることが挙げられます。

フェルディナンドが活躍していた頃と今では、ピアノを習う人の層もレッスン開始年齢も全く異なります。幼児期における教育の発達した現代においては、非常に小さなお子様(私の教室には2歳の方がいらしたこともあります)に音楽教育を施す機会が多くなっております。

高音部のドは、言うまでもなく、ト音記号の真ん中より少し上に位置しますが、幼児期にあっては、「上下の感覚」というのは、事実上の上下であって、譜面上の上下ではないのです。ですから、導入方法として若干無理が出てくる可能性を否めません。

私は、幼い生徒さんのレッスン時には、右左(鍵盤で言うと「高い低い」)、譜面上の上下(紙を机に置くと「奥、手前」になります)を、体感的に教えます。

話を戻しますと、バイエルのメソッドでは、大人、またはそれに準ずる方々の視点で指導体系が展開されていますので、五線譜という「子供にとっては未知の言語」を強引に押し付けるという指導方法に繋がらないでもないのです。

私はト音記号とヘ音記号を同時に使用すること、及び、黒鍵の早期採用によって、初期の退屈さや中級に突入した時点での戸惑いを回避するように工夫しています。

オリジナルのバイエルメソッドでは、ト音記号に重点が置かれているあまり、ヘ音記号が読めない生徒が沢山出てしまったという事実があります。

また、フェルディナンドの時代にあっては、右手が常時メロディーを演奏し、左手は脇役として伴奏に徹するという奏法が主流でしたので、バイエルメソッドでは、どうしても左手の訓練が不十分と言わざるを得ません。

現代にあっては、楽器の進化に伴って、ペダルの面白さやグリッサンド、種々の不協和音、掌や肘などを使って弾くクラスターなど、様々な奏法を導入段階で教えることが好ましいと考えています。

また、バイエルメソッドに関してしばしば指摘される「80番あたりに見られる急激な難易度のアップ」「不自然な調号の増加」を避けるために、私自身で編曲した「バイエルをもとにした教材」を作成し生徒さんに提供しています。

結論としましては、「バイエルは非常に厳格な教材」であって、真摯に上達を望む方には、最適な導入書の一つであるとして評価される価値のあるものだと思います。副教材の選び方や教師の力量によって、真価が左右されるので、学習者の年齢や興味、時代のニーズに合わせて、適切に改編を加えながら利用するのが、このテキストが最良に生かされる方法ではないでしょうか。





馬・タイプ

(活動的で、パワーを与えてくれそうな先生からの意見)


私の教室では、30年以上バイエルを使用してます。

理由は、基礎的なテクニックが学べるし、カワイグレードテストの課題曲にあるからです。

バイエルは106曲もあるし、綺麗な曲が少いので私も嫌いでした


自分のホームページにも、バイエルが嫌いと


書いてあります。


でも今は、バイエルが必用と感じてますよ。基礎的なテクニックを


身につける事が可能ですしね、、、、


私の生徒さんに、バイエル好きですか?と聞くと、好きと答える子

は少ないです。でもバイエルは 続けていきます。

バイエルを使用しなくなったのは、バイエルより良い本が出てきた


からでは、ないでしょうか?



太田ピアノ教室

①バイエルは、2点ハ(と音記号高いど)から始まること。
②左手はヘ音記号になるのが66番以降であること。
③Ⅰ、Ⅳ、Ⅴ 以外の和音が、なかなかあらわれないこと。
④近 現代の音楽のスタイルがでてこないこと。

という理由で、昨今は使わないことが 多いのではないでしょうか。
私はバイエル教本が あまり良くないとは 思いませんが、
ほかの教本でもピアノは上達できるので、ご要望がない場合は
使いません。

導入ではなくて、幼稚園教諭の資格取得、保育士資格取得のためには、バイエル教本を指導します。





ウサギ・タイプ

(楽しい雰囲気を大切にする先生からの意見)


バイエルは子供にとって、面白くなく、嫌になってしまう事が多いので使いません。今は、工夫をした良い教本が沢山でていますので、そのお子さんにあった教本を選んで使っています。



バイエル(上)は必要性を感じないので使用しませんが、バイエル(下)は使用します。
資格を取るときには、必要になります。ただ、退屈なので人気がないのです。バイエル・ハノン・楽しい曲集を同時にさせていますよ。



スタートする教材は年齢によっても 本人の意気込みによっても微妙に異なりますが、初心者(6歳以下)は真ん中のドの音をト音記号と ヘ音記号両方で読む教材から使用しています。真ん中のドからドレミ↑  ドシラ↓と進むと分かりやすいのではないかと思います。となるとバイエルの上巻は教えにくく敬遠しています。

また、興味を引きそうなデザインを重視した方がこの生徒さんに合ってるなと感じた場合もバイエル以外を選択します。

ですがある程度譜読みができるようになって レッスンが起動にのってきたらバイエルの下巻に進みます。

それはバイエルの下巻はやはり古典的で(重要)よくできているなと感じる曲が多く、タイトルがない、紙面に華やかさがない、などのマイナス面も「演奏家の演奏!」クラスの出来で完成型を生徒の前で弾いてみせると、つまらなそうな譜面も  魅力的に映るようです。

タイトルを考えさせたりもします。

大事なのは 先生の側が どんな教材でも正しく楽しく弾けるよう導くことだと日々工夫をすることでしょう。


伊藤ピアノ教室




・・・バイエル未使用については、私自身や私の回りの先生方でも あまり聞かない意見である中で(絶対に通過する教本という意味です)

移室して下さった生徒さん達(大手看板の系列教室さん) は みなさん バイエル未使用が10割という現実が 8年程前から みられます。
大手の系列教室さんは オリジナルの教本を ほぼCDのみの視聴練習にて 楽譜云々より、記憶音で弾かせ、2回3回で○という 私たちからすると コンビニエンスレッスンと思う様な 流れなのですが だからこそ 私たち音大、音院出の個人教室に 助けて下さいと来て下さるんだと思っています(笑)

バイエルは 確かに上巻 下巻でカラーが違い、きちんと 「その生徒さんに必要箇所を抜粋した使用」も 最低限必要かと思いますが、トンプソンから始めた・・・ドリームに行った、メトールローズ派の先生であったなど 何か 重複点は 予測もできますが、バイエルが主になり 同時進行、または ステップアップで ブルクミュラー進行に入るにあたり、バイエル未使用によって、後々 難儀点は考えられますし、「リズム練習」「拍かぞえ」の基礎には 最適な 有名教本でありますので、

まずは 先生に「お使いにならない理由」を きちんと聞いたらいかがでしょうか・・・

そして その理由にご納得いかなかった場合は 違う教室も 覗かれるべきだと私は思います。

秋田県 秋田市

BELL TONE 音楽教室

佐藤より



良くないというわけではありません。
バイエルも作曲家の一人です。綺麗な曲もたくさん入っています。
かくいう私も入門はバイエルでした。

が、バイエルはもう100年も前の本です。
世の中が進歩しているように、教育も進歩し、その中でもちろん音楽教育も進歩しています。
日々刻々と、新しい教材、教本が出版されています。
そんな中でバイエルは、100年も前の、言わばちょっぴり時代遅れの教本となると思います。

今もなお活躍なさっている音楽教育家、作曲家の先生方の出版されている教本は、やはり、より子どもたちをひきつける魅力があったり、合理的に教えられるようになっていたり、100年前には思いもよらなかったような素敵な曲がたくさんつまっています。

そのような魅力から、私自身も、バイエルを使うことは、まずありません。

 



良くないということはありません。
ただ、時代が変わるのとともに子どもたちの特徴も変わります。
様々な習い事や遊びが常に身の回りにある現代の子どもたちにとって、ピアノやその他楽器のようにコツコツ毎日練習をしなければならない習い事はつまらないし、めんどくさいと感じてしまうようです。そうなると、練習が楽しくなるような教材が必要となってきます。
ではどの様な教材を使用すれば良いのか。それは、目でも耳でも楽しめてしっかり知識や技術が身につくものです。その点でバイエルは、目での遊びに欠けます。つまり、子どもたちに堅いイメージを与えやすい教材となってしまいます。更に始めてしばらくはト音記号しか出てこないので、急にヘ音記号が出てくると、「もう嫌!」となってしまう子どもが多いです。
これらのことからバイエルの使用頻度が減り、バーナムやバスティンなどといった教材を使用する先生が増えたのではないでしょうか。ただ、皆が皆そういう傾向にあるわけではないので、絶対にバイエルを使用しないというわけではないです。あくまでその子その子に合ったものを選んでいます。
いつまでも楽しくピアノを弾いて欲しいという先生の願いからくる、教材の変遷です。



昔は今のように、子供向けの教材も少なく幼児でも大人でも同じ小ささの音符の楽譜を使っていました。
今は、導入期の教材やセミナーが巷に氾濫しています。

そのなかから、何をチョイスするかがある意味先生の力量にもなっていると思います。

バイエルは自発的に練習できる大人の初心者にはいい場合もあるかもしれませんが、子供は確実に飽きます。
調整の変化がない、メロディーの斬新さがない、リズムが単調などなど
どんな簡単な曲でも、「歌う」「メロディーを味わう」「リズムを感じる」これを楽しくできる曲でないと初心者は興味を持ちません。


ピアノ教室DOLCE





ネコ・タイプ

(独自の意見を言いたい先生の立場からの意見)


1 使用しない理由
□楽譜を見ると分かりますが、最初はほとんど
ト音記号のみとなってます
ヘ音記号の楽譜が出てくるのは相当後になります

ピアノの仕組みからしてヘ音記号ト音記号で書かれた
楽譜が望ましいと思います
バイエルだとピアノの鍵盤の右側のみで最初は終わりです
導入教材としては良くないと思います

pianovoice Studio Alpha音楽教室



バイエルで習うというのが、王道ではあったと思います。
ただし今教えている子どもたちが継続して習うのに、ピアノのテキストの「挿絵」も重要だったりします。モチベーションアップのためにも。

みんなが習っているもので習って、私はここまで弾けるようになったという共通の話題を持つためにも、 私のところでは「ぴあのどりーむ」のシリーズが多いように思います。



ご質問の答えにはならないかもしれませんが、
私の意見を述べさせていただきたいと思います。

私自身、バイエルはとても勉強になる教材だと
思っております。
しかし、
昔と比較すると、最近のお子さんは少々
飽きっぽいのかな?と感じる事が多々あります。
その為、バイエル等の練習曲教材は途中で飽きてしまい、
なかなか次の曲に進まない!という事になりがちです。
やはりどの生徒さんにも言える事だとは思いますが、
練習曲ではない曲を弾く事を好みます。
結果、バイエルに代わる教材を使ってレッスン
されるのではないでしょうか?
ちなみに私は、生徒さん全員にバイエルを
使用したいのですが、
やはりそれはとても難しく、
飽きずに出来そうな生徒さんにだけ
与えてレッスンしております。



はじめて習われるお子さんにとって、音符とのおつきあいが、うまくいくかいかないか、はとても大切なことです。
ここでひっかかってしまうと、音楽は好きだけど、譜読みは大嫌い、ということになってしまいます。楽譜の読み方には、特に、ピアノの楽譜は、二通り、ト音記号と、ヘ音記号の読み方があり、それをどちらも同じように、苦手意識なく読めるようになる必要があります。それも、小さい子ならなるべく自然に、特別な構えなく浸透することが、理想です。
バイエルの場合、はじめから、ほぼ半ばまでト音記号の勉強が続き、かなりその読み方に慣れた頃にヘ音記号読みが始まります。人は誰でも、自分にとって慣れ親しんだことが一番良くて、そのやり方を変えねばならないということになると、大変なストレスを感じるものです。まして、小さい子なら尚更です。辛い、つまらない、となると、たとえ、大人がどんなに説得しようとも意義を見いだして、取り組む、等ということはよほど大人っぽい子供でない限り、無理というものです。
幸い、現在は、そのようなことを考慮して作られている教材が沢山あります。小さな子供たちが、楽しんで、色々な想像の翼をはばたかせながら、読譜力もきちんとつけていくことが出来る、それが一番良い選択だと思います。
私は、このような考えから、2、3冊をチョイスして始め、
生徒の様子を伺いつつ、教材を変えることもあり、増やすこともあります。生徒がなるべく強いストレスを感じることなく、しかし、確実に読譜力を身につけることが出来るようになるため、にです。
次の段階においては、バイエルの曲も学ばせます。それは読譜力をさらに確実にするため、です。
もちろん進度のもんだいまありますから、その場合はバイエルは全曲はさせません。適切な曲をピックアップすることになります 。




 


ウシ・タイプ

(目標に向かって地道な努力が大切と考える先生の立場からの意見)


バイエルを出来る、こなせる子供が少ないです。

ピアノひけるよ、など、知っている曲でないと、長く練習出来る子も少ないですし、昔ほど練習を真面目に、親も踏まえて出来る子は少ないです。

 



昔は??教材の種類が少なく その中からの選択でしたので、入手しやすいバイエルがメインだったと思います。

近年たくさんの入門書が出てきました。

バイエルの良さもあります。機能和声の基本形は味わえる教材と思います。
また、響きのよさもあります。

ただピアノを弾くまでに リズム 指つくり 演奏の動き
音符の仕組み等を学びそれから
ピアノを弾くというのが 主流と思います。

どの教材であれ長所短所がありますが、レッスンなさる先生が生徒さんの良いところを伸ばしそして、音楽の世界へ導きやすい教材が良いと思います。

 



ミルテの花 ピアノ教室の松田です。

私の意見では、バイエルは基礎を学ぶのに良い教材です。
現在も小学校教員や保育士養成のための学生は多くバイエルを教材として使用しています。試験課題になったりもします。小さい頃にバイエルを経験していて、その後ピアノを中断していた、といった学生にとっては、大きなメリットとなっています。


一方、現在使用されることが減っていることも事実です。
時代とともに教材研究が進み、メソッドも増えました。
バイエルだけだと、古典派の様式や音の響きに片寄ってしまいます。

プレインヴェンションなどバイエル程度の技術で弾けるポリフォニーの曲集もありますし、ロマン派、近現代の響きに小さなうちから触れていくのはとても良いことだと思います。

今の子供たちが良く聴いていて共感できるポップスやジャズのリズムをもしピアノの教師が教えられないとしたら、子供たちから受け入れられるのは難しいと思います。


これさえやっておけば大丈夫、という教材はないように思います。
先生によって、または子供さんの性格などから軸になる教材を決めて、それで足りない要素を補いながら幅広く音楽を学んでいけるといいのではないでしょうか。

ミルテの花  ピアノ教室



バイエルの価値は認めています。
ただバイエルイコールピアノメソッドでは足りない面があるのです。音楽は最初からトータルでバランスよくレッスンを始めなければなりません。そのためにはペース・メソッドのようにはじめから系統だてて音楽を理論的に少しずつ進めて行かなければなりません。その中でバイエルは一教材として使えます。良いところはハ長調の曲がたくさんありますからハ長調を定着するにはとても良いと思います。そして曲はバラエティーに富んでいます。何より耳になじみやすいメロディーは現代っ子でも容易に受け入れられるのでは
ないでしょうか。ただ今は忙しい時代なので全曲くまなく練習することは難しいかもしれません。
また、私の知るところでは、保育士、幼稚園教諭の要請機関、大学ではいまだに全くピアノのレッスンをしてこなかった学生にはバイエルを使用しているとよく聞きますが。



ピアノを教える上では、他にもいい教材があるので、バイエルにこだわらず、その生徒にあったものを選べばいいと思います。
しかし、今の教育現場では、保育士、幼稚園の教諭になるには、バイエルが授業、テストで使われている現場を考えると、どの教材にも長所、短所があり、パーフェクトな教材というものはないと思うので、短所を補う教材を使わなければいけない。
なので、それを親に伝えて、バイエルをした方が日本ではいいとお勧めします。

しかし、どうしてもバイエルが合わない子には、他の教材を使っています。

日本の保育の教育方が変われば、私もバイエルは使わなくなるでしょう。

それは、他の教材と比べるとデメリットが多いからです。
ただ、先にも書いたように、生徒の人生を考えたときに、バイエルを使わないデメリットも考えると、今はバイエルを使用します。



最近バイエルを使用しない先生が多いことは、よく知っています。その中で私の教室ではバイエルを必ず使用しております。
以前、バイエルを使用しない時期もあったのですが、私はやはりバイエルが良いと強く感じましたので、今はまたバイエルを使っております。
バイエルをよくないとおっしゃる先生の意見としては、ト音記号が長く、へ音記号になった時につまずく、ハ長調ばかりでハ調の子になる、教材が古くてかわいそう…という意見が多いようです。
私は小さい子がト音記号とへ音記号を同時に覚えるのは大変だと考えていますので、バイエルのやり方でよいと思います。
また、調性についてはハ長調でⅠⅣⅤの和声感をしっかり植えつけることはとても大事なことです。
古いからかわいそうと言うのであれば、ではバッハやベートーヴェンは古くてかわいそうなのか・・・いうことになると思います。
私はバイエルはピアノの基礎を身につける最適な教材だと思っています。
ピアノ教室を選ばれる時には、発表会を聴きにいらっしゃることをお勧めします。
その先生の教え方が一番表れる場だと思います。


 



犬・タイプ

(真面目で親しみやすい先生からの意見)


確かに一昔前まではバイエルがよく使用されていました。
その理由は、以前はバイエル以外の初級ピアノ教本があまり出版されていなかったことにあると思います。

現在は、国内問わず、海外の教則本も多く出版されているので、様々な教則本が採用されているのであろうと思います。

私自身は、バイエルはよく考えて作られているよい教則本であると思います。それをいつでもどの生徒にも使うかどうかは別にして。

重要なのはどの教則本を選ぶかということではなく、選択された教則本で講師がどのように音楽の楽しさを伝え、生徒の皆さんがどのように音楽を楽しめるか、ということだろうと思います。

 



私の教室では、バイエルを使っています。私の周りの先生は、バイエルを使っている人が多いです。子供用に編集されたミッキーバイエルは、ディズニーのイラストが可愛くて音符も大きく、子供たちは、喜んで弾いています。私としては、バイエルを推奨したいです。



バイエルは教材として悪いものではありません。長年使われてきたものですし、良い所はいっぱいあります。ただ、真ん中のドから始めた方が理解しやすいと思う年齢のお子さんや、知っている曲が多く入った教材の方が良いと判断した生徒さんには他の教材を使います。結局、個人レッスンですので生徒さんに合わせた教材をじっくり考えて選ぶようにしています。


昔は、バイエルは当たり前のように使われるテキストでした。教本の種類が少なかったからだと思います。
現在は色々なタイプのテキストがあり、生徒さんに合わせて選ぶ事ができます。その点、生徒さんの目的に合わせレッスンが進められるので他のテキストも良い点はあります。
バイエルは終了迄が長く時間がかかるので、長続きが難しいようです。
ただ、真面目に練習すれば確実に力はつきます。楽譜を読む力、しっかりした打鍵が身につきますから、こなせる生徒さんには良いと思います。



他のお教室はわかりませんが、私の教室ではバイエルを使用しています。
理由は自分自身がバイエルで勉強してきて、それが大変有効であるということを知っていて、自分が教わった事を次世代に伝えるために一番効率的だと考えています。
ただ、バイエルは教科書的な要素が強く、基本的にははじめに全員にバイエルを与えますが、難しい、飽きるとピアノから離れそうになる生徒さんには別の教材、いわゆる上達より楽しさを求める教材を与えます。
そうするとピアノを長く続けられるようですが、あくまでも少数派です。
ちなみに大人の生徒さんにはバイエルは手と手の間隔が狭過ぎる為、別の教材を使用しています。

黒須ピアノ教室





クマ・タイプ

(母性的、甘えさせてくれそうな先生の立場からの意見)


全ての教材に、良い点悪い点があり、「これさえやれば」のような万能教材はないと思います。
バイエルのマイナス面は、
①へ音記号の登場が遅い。
②黒鍵を使う曲がなかなか出てこない。
③長い時代(お母様が習っていらしたずっと前から)その1冊だけを長期間やらせる先生が多過ぎた。

以上のような理由で、ピアノを長くやっていても素敵な曲に出合うことの出来ない生徒さんが多かったからだと思います。

一方、プラス面は
①50番台ぐらいからの左手伴奏は即興演奏に使える。
②後半には親しみやすく魅力的な曲が多い。
③進度の目安に出来、今のところ初等教育を志す方のピアノ学習や認定単位に使われている。

特に③は、進路によっては不可欠な場合があるので、希望のある方には使っています。

マイナス面に関しては、
調を変えて弾く、へ音記号でノートに書いてみる
等のやり方で、解決出来ると思いますよ。

ただ、順番に全部出来たら卒業、ではなく、
ピックアップでいいかな?

 





 


シマウマ・タイプ

(優雅さと優美さをもって指導したいと考える先生の意見)

バイエルは、最初は片手ずつ、途中から両手で弾きます。
下巻の途中からは、いきなりヘ音記号が出て、
それまでト音記号しか見た事のない子供たちは、
嫌になってしまう子が多いです。
加えて下巻の1曲目から八分音符が出てきます。
昔の子供たちは、この試練に耐えることが出来ました。
今の子供たちに地味な努力は無理です。
それに、バイエルと同レベルの教本が沢山出ています。
それらの教材は、最初からト音記号とヘ音記号が一緒に、
簡単な曲、それもよく知っている曲で書かれています。
教本は、絵本の様に綺麗な物もあります。
私の所は、保育科に通う生徒、高学年になってから習う生徒以外は、
すべてこれらの綺麗な楽譜です。
ただ、少し高いので、最初に、
“バイエル以外の楽譜もありますが、高くなっています。
レベルは、全部終われば、バイエル終了と同じですが、
どうされますか?”と、聞きます。
あと、バイエルは保育科に通う生徒は、1冊の楽譜ですが、
その他の生徒は、5冊に分かれた楽譜を使います。






羊・タイプ

(平和的でおとなしめの先生の意見)




キリン・タイプ

(のんびりした先生からの意見)

一言で言えば、今は様々な教材がでているからです。
バイエルはもとも大人の初心者を対象にかかれました。

子供のバイエルは単に音符を大きくしただけです。

子供になじみのある曲が入っているわけでもないですし、曲に題があるわけではありません。

加えて、前半はト音記号だけの曲なのと70番までは調号のない曲です。70番からト長調がでてきて、そこから一気にシャープ4つまでいきます。そこで読譜が追いつかなくなる人も多いです。
私は、このときに他の曲でシャープなどに慣れてもらっています。


教則本としてバイエルが主流だった時代では、他になかったので、選ぶこともできないですからバイエルを使ってきました。

しかし、今は初歩の教材として多様なものがでているのでうちの教室でもそちらを使います。

ただ、バイエルも悪い教材ではないので、後半から導入して、必要な曲だけを使っています。

幼稚園、小学校の教師試験にバイエルを使うところも多く、美しい曲もあります。



ピアノとうた・ソルフェージュ です。

良くないとは思っていません。当教室では、ご希望があれば使っています。
ひとつの体系として出来上がっているので、バイエルを順序だてて弾いて行くことで、指の訓練も 楽典的な内容も入っています。
では何故あまり使われないかですが、偏りがあると言う理由でしょうか。
圧倒的に右手にメロディー+左手に伴奏形。ポリフォニーの要素はありません。ロマン派的な表情もありません。タイトルもなく面白味もないでしょう。
それを分かっている先生が、副教材でフォローできれば良いと思います。
今は沢山の教本が出版されています。
1冊(1シリーズ)で沢山の音形、音色に触れられる教本を選んだ方が効率的だいうことです。


ピアノとうた・ソルフェージュ





その他・タイプ (その他の考え方とタイプの先生)


まず、いいとか悪いとかではなく、先生の考え方や方針があるのではないでしょうか。

私が、バイエルを使わなくなってきたのは、いつまでも外国の、昔のものを使っているより、今の時代や日本人に合うものを使った方が、なじみやすい。と考えるからです。
昔、導入書は、限られていましたが、今はたくさんあり、日本人が考え出した楽しく工夫を凝らしたものがたくさんあるので、昔の時代の外国のものを使うよりは、楽しく練習できるのでは。
と、考えるからです。

もう一つは、こういうことを教えたい。
という、先生の信念がある場合です。自分の教えたいことに合ったテキストを使う。
私は、そうしています。

それから、生徒さんの性格や年齢も考えます。
病院のお薬の処方と、同じだと考えるとわかりやすいかもしれませんね。

私は、原田敦子先生の音楽に対する考え方や、指導法に賛同しいるので、ピアノファーストレッスを中心に、それぞれの生徒さんに
あったものを考えて、組み立てていっています。

詳しくは、HPをご覧ください。


Lettle(レトル)ピアノ・エレクトーン教室

 



当教室でもバイエルは使っていません。
理由は、親御さんが「バイエルが長くてつまらなくてピアノが嫌いになった」という世代でいらっしゃることです。
「うちの子はバイエル我慢できるかしら」と危惧される親御さんも時々いらっしゃいますが、いくつか教材のご案内をすると、これだったら続けられそう、と皆様おっしゃいます。

もちろん、バイエルが教材として優れていないわけではありません。ですが、現在はより分かり易く、楽しく取り組める教材がたくさん出版されています。バイエルを使用しない、というよりも、取り組む教材の選択肢が多くなったとお考えいただければよいかと思います。

個人的な意見ですが、初級を卒業するまでは、どの教材を使っても進度に大差はないと思われます。簡単な曲をたくさん弾いて自信をつける子もいれば、少々難しい練習曲にじっくり取り組んで一つ一つ自分のものにしていくお子さんもいらっしゃいます。
教材に絵がたくさん書いてあると楽しい、もしくは大人っぽい教材を使って背伸びしたい、など学ぶ生徒さんによって様々です。
当教室では、生徒さんによって教材を変えています。

それぞれに合った形で技術を習得できると良いですよね。


エムジック音楽教室



全調に対応していないから。



バイエルの教材は、よくないわけではありません。ただし、量が結構あるので、のんびりやっていると、ひどく時間がかかります。本当は、一週間にバイエルを2,3曲こなせる体力が欲しいと思います。
バイエルを制した生徒さんは、それなりのテクニックが身につくことは一目いや一聴瞭然です。スポーツでもなんでも、筋肉をトレーニングするには、単調な訓練も必要でしょう?(扱っているものが音楽なので、スポーツの基礎体力作りよりは、楽しいかと思うのですが・・)それと似ていると思います。
ピアノの教材研究が進み、あまりテクニックを必要とせずに、楽しく弾ける教材がたくさん出ています。
どちらを選ぶかは、生徒さん次第です。
最近は、親御さんからの要望も、楽しくやって欲しい。というのが多いので、私もバイエルを使うことはほぼないのですが、たまには、ビシビシ鍛え上げてみたい欲望にも駆られます・・・。



昔はバイエルくらいしか教則本がなかったので、皆がバイエルを使っていたのでしょう。私個人が習っていた時には、バイエルは一部分のみ使ったと思います。

最近いろいろな楽譜を見直す機会があったのですが、バイエルはとてもよく考えられている教本だと思います。
実際に、現在も私は一部分はバイエルも併用しています。
どの楽譜も、「帯に短したすきに長し」ですね。
現在導入期の生徒には、それぞれのレベルに合わせて、楽譜を作り使わせています。

バイエルが良くないということは決してないと思います。